短時間で街歩き撮影(皇居周辺 -2-)
私がプラナーを買ったばかりの頃に、私のレビューに影響を受けプラナーをいっぺんに2本も買って、助走をつけて沼に飛び込んだみたいになったクライアントから久しぶりに電話をもらいました。
最近の私は不調だと、このサイトでも繰り返し書いていますが、そのクライアントはこのサイトに載せている画像を見て、わざわざ電話をしてきてくれて、さらにとても褒めてくれました。
気を使っているのかもしれませんし、お世辞かもしれませんが、正直なところ嬉しくて落ち込んだ気持ちも多少は晴れました。単純ですけれど人間なんてそんなもんですね。やはりアーティストは褒められて育ちますw
褒めて頂いたのは良いとして、クライアントは私の画像補正について自分にはとても出来ないと言っていました。しかし写真については露出、ピント、構図、ブレなど、補正以前にクリアしなければいけないところが多いです。
本職である画像補正によって撮影技術の未熟さを誤魔化している気はありませんけど、少なくとも露出と色味についてはある程度コントロールしているのは確かです。
デジタルカメラで撮影された画像を、“写真”として考える際によく語られることのひとつに「補正の是非」があると思います。現に私もカメラを初めたばかりの頃は、ポルシェ乗りKさんのアドバイスに従って、jpegファイン撮りで頑張っていました。
現在は100%RAWで撮影している私ですので、私の中の何が変わったのかと要因を振り返ってみると、現像という言葉がそのひとつでした。RAW現像という言葉を見た時に、素人の勝手な解釈ですが写真なんだから現像しようw と思った訳です。
それともうひとつは、ストックフォトやダウンロードサイトに画像を提供するため、少しでも画像クオリティを上げたかったということもありました。
RAWというのは生(なま)という意味のデータなので、限度はありますがWBや露出をjpegなどよりも幅広く後調整できますし、jpeg(8ビット・圧縮)に対して、RAW(12〜14ビット・非圧縮)というデータの素性も段違いです。
そして商売柄、デジタルデータになっている時点で間違いなく補正が必要だと考えているのもあります。確かにRAWは生データですので、画像処理エンジンの真の実力やカメラの持っているキャッチーな機能などは、jpeg出しの方が使えるところもあります。
それでもクオリティの高さと補正自由度の幅広さでは、現在のところRAW現像には敵わないと思っています。時代はデジタル、フィルムカメラの写真をスキャンしたとしても、デジタルデータにした時点で画像補正が必須になると考えるべきだと思います。
ということで、大なり小なりデジタルデータを扱う人には、画像補正をマスターすることを強くオススメしたいと思います。
さて、ここのところずっと不調が続いている私の気分転換も兼ねて、都会での街歩き撮影をした3回目です。これまで東京駅八重洲口から歩き始めて大手町、そして皇居付近までの画像をご紹介してきました。今回もその続きですが、皇居周辺で観光客なども入れていろいろと撮りました。
撮影は愛機ニコンD810、レンズは単焦点50mmレンズ(Carl Zeiss PLANAR T*1.4/50mm ZF.2)を使っています。撮影時WBはオートですがRAW現像の際に補正していて、RAW現像はLightRoomCC、補正はPhotoshopCCを使用しています。
50mm, f/6.3, 1/800, ISO100, 撮影モード絞り優先オート, WBマニュアル
城っぽい建物とランナー、遠くにビル街が見られる皇居らしい画だと思います。
50mm, f/6.3, 1/320, ISO100, 撮影モード絞り優先オート, WBマニュアル
あえてパースを感じさせない平面っぽい表現を意識してみました。
50mm, f/8, 1/500, ISO100, 撮影モード絞り優先オート, WBマニュアル
淡い雰囲気なんだけれどちょっぴり重厚感ある空のグラデーションが良いです。
50mm, f/8, 1/160, ISO100, 撮影モード絞り優先オート, WBマニュアル
道路向かいの公園が見えました。木々の隙間に近代的な印象の建物を入れてみます。
50mm, f/8, 1/250, ISO100, 撮影モード絞り優先オート, WBマニュアル
城のようなデザインが美しい「巽櫓(たつみやぐら)」です。
50mm, f/8, 1/250, ISO100, 撮影モード絞り優先オート, WBマニュアル
角度を変えて、太陽の位置からどうしてもこちら側が影になるので少し明るくしてみましたが、パンチがなくなっちゃいました。
50mm, f/8, 1/400, ISO100, 撮影モード絞り優先オート, WBマニュアル
横断歩道を渡るハットの似合う男性が目について撮りました。信号が赤に変わったので慌てて渡っていました。
50mm, f/8, 1/500, ISO100, 撮影モード絞り優先オート, WBマニュアル
個人的にはカラーコーンがなければとても良いと思うバランスです。
50mm, f/9, 1/400, ISO100, 撮影モード絞り優先オート, WBマニュアル
カラーコーンを避けてフレーミングしたんですが、これが限界(当社比w)でした。そしてちょっぴり色濃くしてみました。
50mm, f/9, 1/250, ISO100, 撮影モード絞り優先オート, WBマニュアル
建築物の新旧コラボレーション的な画です。
50mm, f/9, 1/250, ISO100, 撮影モード絞り優先オート, WBマニュアル
ビルがギュッとね。
50mm, f/8, 1/250, ISO100, 撮影モード絞り優先オート, WBマニュアル
純日本的な雰囲気ただよう画になりました。澄んだ青空が良いです。
50mm, f/6.3, 1/400, ISO100, 撮影モード絞り優先オート, WBマニュアル
印象的に見えたので撮りました。不規則に見える樹の幹と影、右の街灯もわざと入れています。
50mm, f/7.1, 1/400, ISO100, 撮影モード絞り優先オート, WBマニュアル
門のところは物々しい雰囲気がありました。
50mm, f/8, 1/400, ISO100, 撮影モード絞り優先オート, WBマニュアル
赤味が強かったんですけどそのまま出しました。
50mm, f/8, 1/400, ISO100, 撮影モード絞り優先オート, WBマニュアル
石の色を見ると色の違いがよく判ります。
50mm, f/6.3, 1/800, ISO100, 撮影モード絞り優先オート, WBマニュアル
広く感じる風景と広い空です。でもこれ、実は規則正しく立てられたポールが主役のつもりです。
50mm, f/6.3, 1/800, ISO100, 撮影モード絞り優先オート, WBマニュアル
ビルがギュッとね2。歩いている人がとても小さく見えます。
50mm, f/9, 1/250, ISO100, 撮影モード絞り優先オート, WBマニュアル
写っているパーツのそれぞれが、とても興味深い形です。
50mm, f/9, 1/200, ISO100, 撮影モード絞り優先オート, WBマニュアル
距離と角度を少し変えただけでも印象が変わります。
50mm, f/4, 1/800, ISO100, 撮影モード絞り優先オート, WBマニュアル
見張り番はいませんでしたが、特徴的な見張り台に興味を惹かれました。
50mm, f/4, 1/2000, ISO100, 撮影モード絞り優先オート, WBマニュアル
見張り台を使って、いろいろと計算した構図です。
50mm, f/4, 1/800, ISO100, 撮影モード絞り優先オート, WBマニュアル
群がる観光客の隙間から二重橋を撮りました。ちょっぴりオーバー目です。
50mm, f/2.2, 1/2500, ISO100, 撮影モード絞り優先オート, WBマニュアル
群がる観光客の図です。まるで合成写真のようですが合成ではありません。
50mm, f/5, 1/1000, ISO100, 撮影モード絞り優先オート, WBマニュアル
なんとなく観光客の後について歩きます。今さらだと思いますが、季節柄緑の色が明るいです。
今回は以上です。
今回はすべて50mmの画角で撮っています。自分としては50mmに慣れているつもりなので、気楽に撮影することが出来ましたが、後で確認すると全体的に明るめの画像が多かった印象です。
そして皇居付近での撮影ばかりになってしまったので、タイトルの“街歩き”からは離れてしまっている気がします。歩いているのには違いないのですが、皇居に観光に行ったような感じになってしまいました。
皇居でも別の撮り方が出来るとは思いますが、私としても歩いて近づくのは初めてだったということで、ベタな表現になってしまいました。
実は次回も皇居付近での歩きながら撮影になります。撮り方も今回と特に変えているところはありませんが、いくつかの画像で単焦点での撮影を意識した画が撮れたと思います。
宜しければまたお越しください。
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