ポチる前には必ず確認しましょう & 黒原不動滝で可変NDフィルターを使ってみた(前編)
最近では、リアル店舗よりもインターネット通販で買い物することが多くなっているという人が多いと思います。私も具体的に大きさが知りたいときなど、現物を見たい時以外はネットで購入する機会が増えています。
カメラグッズも例外ではなく、このサイトでも私が買ったものをちょくちょくご紹介することが多くなっていますが、そのほとんどがamazonや楽天市場などのネット通販で買ったものです。
私はやりませんが、ヤフオクやメルカリなどのネットオークションを利用する人も爆発的に増えているようで、ネットオークションでは中古品をはじめ、非売品や希少品なども盛んにやり取りされています。
そんなネット通販は、どこにいてもパソコンなりスマホなりで“ポチリ”とすれば購入できてしまうので、とてもお手軽なんですが、お手軽にした“ポチり”には自己責任も付いて回ります。
中古でも新品でもリアル店舗であれば、店員さんに聞くこともできますし、お店によっては購入時、丁寧に聞いてくれることがあります。例えば「この商品はニコン用ですが大丈夫ですか?」とか「その用途ならこういった商品もございます」などですね。
一方、ネットオークションなどでありがちなのが「返品不可」「ノークレーム・ノーリターン」などの“買ったら最後、全ては自己責任”というものです。カメラ関係のものには、自分が買おうとしているものについて、よく知らないと思わぬ損をすることがあるので要注意です。
先日、このサイトでちょこっとご紹介した「キャノンのフルサイズ機を買った知人」が、中古の望遠レンズをポチったらしいのですが、なんとマウントが違ったというw
初心者がレンズを買うときに陥りやすいのが、メーカーとか画角にばかり気持ちが行ってしまい、案外大切なことを見過ごしてしまう事があるように思います。この知人についてはカメラ本体を買う際「Mk2」のあるなしで、すでにやらかしていますので予想の範疇なんですがね。
「中古で長い方が400mmのズームレンズを買ったんですけど…」
「キャノンだったらEFマウントですね」
「そうなんですけど、買ったのがEF-Sマウントっていうもので….」
ちょっと調べてみたら、ニコンで言うところのDX専用レンズをFX機に取り付けるようなものとは違って、EF-Sマウントのレンズは本体との接合部に、フルサイズ機に誤って装着できないようにプロテクターが装着されているようなんです。
ニコンの場合はフルサイズ機にDXレンズを取り付けても、FマウントであればAPS-C機として使えますし、無理やりFXモードにしてもケラれるだけで撮影はできます。
予算がないから中古で買う、けれど間違った物を買って、使えないとなると安い買い物でも全額無駄、ということになっています。お手軽にポチれるからこそ、せめてポチる前にできる限りの確認をしてから購入しましょう。ということを感じました。
さて、これまで県内いくつかの不動滝に行きました。富津市の梨沢不動滝では進入禁止で撮れず、その後四方木不動滝では水量が少なかったけれど撮影はできました。そしてせっかく買った可変NDフィルターを使ってみたくて、今回は大多喜町にある黒原不動滝に行ってみました。
この日は前日に結構激しめの雨が降ったことから、水量の心配はまずないかと思います。あとは、梨沢であったような進入禁止でなければ良いな。と考えつつクルマを走らせました。
例によって滝に近づくにつれて道は狭くなりましたが、クルマを停める場所もあり、足元も結構しっかりしていました。ネットの感想を見る限りでは、高低差がないので迫力がない、とのことでしたが、個人的には一本滝も良いですが、幅広に見える滝も好きです。
クルマを降りた途端、ゴーッという音が聞こえてきて「ヤバいな、下手したら近づけないぞ」と思いましたが、注意書きで書かれている水位よりも全然低かったので入れました。
しかし水量がそれほどでもなかったとはいえ、水が思い切り濁って見るからに濁流と行った感じで、お世辞にも美しい水の色ではありませんでした。それでもせっかく行ったのですから、最低でもフィルターは使いたいと考え、チャレンジすることにしました。
実は水の色以外にも撮影するにあたっていくつかの問題があって、引きで撮ると民家が写ってしまう、また太陽の日差しが強すぎて影が強く出てしまっていたり、レンズに逆光がモロに入ったりしました。
そんなこんなでしたが開き直って三脚を降ろして現場に入ります。三脚はカーボンマスター833、一応長靴着用で行きました。
撮影は愛機ニコンD810、レンズは標準ズームレンズ(AF-S NIKKOR 24-120mm f/4G ED VR)と、単焦点レンズ(Carl Zeiss Milvus T* 35mm F2 ZF.2)を使っています。撮影時WBはオートですがRAW現像の際に補正していて、RAW現像はCameraRaw、補正はPhotoshop2020を使用しています。
D810, 35mm, f/7.1, 1/250, ISO100, 撮影モード絞り優先オート
まずはMilvus35mmを装着して手持ちで滝の様子を撮ります。美しい青空が見られましたが、滝の向こう側に建っている数軒の家がフレームに入ってしまいます。
D810, 35mm, f/7.1, 1/160, ISO100, 撮影モード絞り優先オート
水が限りなく茶色、濁っていますが、これが自然です。
D810, 35mm, f/8, 1/200, ISO100, 撮影モード絞り優先オート
滝の反対側には橋がかかっています。この橋の手前にクルマを停めています。それにしても空が綺麗です。
D810, 35mm, f/6.3, 1/100, ISO100, 撮影モード絞り優先オート
滝を正面に見て左側から強い日が差しています。T*コーティングでもフレアゴーストが出ています。
D810, 35mm, f/6.3, 1/160, ISO100, 撮影モード絞り優先オート
日向と日陰の差が激しく、水面を撮るには難しい感じです。
D810, 35mm, f/6.3, 1/160, ISO100, 撮影モード絞り優先オート
滝に向かって左側よりも、右側の水の流れ方の方が好みでした。しかし光、、、
D810, 24-120mm(35mm), f/8, 1/80, ISO100, 撮影モード絞り優先オート
ここでフィルターの使用を見据えて24-120mmにレンズを交換しました。ズームリングで画角を調整しましたが、ここかな?と思ったところで撮ったら35mmでした。
D810, 24-120mm(120mm), f/8, 1/80, ISO100, 撮影モード絞り優先オート
白く輝く日が当たった部分を120mmで寄ってみます。
D810, 24-120mm(120mm), f/8, 1/50, ISO100, 撮影モード絞り優先オート
24-120mmはAFレンズですので、この時はAFで撮っていますが、甘ピンに見えます。
D810, 24-120mm(120mm), f/8, 1/30, ISO100, 撮影モード絞り優先オート
こちらもAFで撮りました。これはまだマシですかね。
D810, 24-120mm(38mm), f/22, 2, ISO64, 撮影モードマニュアル
スローシャッター撮影スタートです。可変NDフィルターは可変なので、どれくらいの濃さで撮っているかは数値化できないのですが、明るくしたり暗くしたり試行錯誤しながら撮ります。
D810, 24-120mm(95mm), f/22, 30, ISO64, 撮影モードマニュアル
30秒で撮ってみました。可変フィルターのツマミを着けているのでレンズカバーが装着できません。お陰で強い日差しが宜しくない角度からドバッと入ってきています。
D810, 24-120mm(100mm), f/22, 20, ISO64, 撮影モードマニュアル
なので、強い日差しを避けて撮りました。水面の影が強いのが残念でした。これはWBでクールな感じをイメージしました。
D810, 24-120mm(78mm), f/22, 20, ISO64, 撮影モードマニュアル
位置を変えて撮る際には、都度フィルターの濃さを調整しているので、明るさの統一感がないです。
D810, 24-120mm(98mm), f/22, 2, ISO64, 撮影モードマニュアル
レンズを上に向けると家が写ってしまうので、水面を撮っている画が多いです。しかし水の流れが写って、それはそれで面白いです。
D810, 24-120mm(98mm), f/22, 2, ISO64, 撮影モードマニュアル
ちょっとだけレンズの向きを変えて、同じように水の流れを撮ってみます。上の画に比べて若干アンダーに写りました。
D810, 24-120mm(98mm), f/22, 2, ISO64, 撮影モードマニュアル
水の流れは撮れませんでしたが、滝がそれなりに良い感じに写りました。
D810, 24-120mm(48mm), f/22, 2, ISO64, 撮影モードマニュアル
引きで川を撮ることで、長く流れる水の様子を撮ってみました。やはり強い光が飛び込んできました。
今回は以上です。
久しぶりに昼間の撮影で、長めのスローシャッターを使いました。水の流れが激しかったためか露光時間が長すぎると、滝のあたりがモヤッとした感じになってしまいます。
肝心のピントはというと、オートフォーカスにして手持ちで撮っていた時には、的はずれな感じになった画も多かったですが、マニュアルフォーカスにすればそれなりに合わせる事ができます。
正しいやり方は分からないのですが、これまではフィルターを着けてしまうと真っ暗になってしまってフォーカスが合わせられないので、先にピントを合わせてからフィルターを着けたり、撮影しながらプレビューを見てピントを合わせていくやり方をしていました。
しかし可変NDフィルターの場合は、色が薄い部分でピントを合わせて、クルリとレバーを回して色を濃くして撮ることができるので、ピントが合わせやすかった上に、スピード感が上がる気がしました。
また、絞りとISO、シャッタースピードをある程度固定しながら、可変フィルターのレバーを回して明るさを調節できるのも良いところだと感じました。
今回の撮影で、スローシャッター時にはマニュアルフォーカスで撮っていますが、最初の頃はミラーアップして内蔵ディスプレイを見ながらフォーカスしていました。しかし強い光が差し込んでくる上に目が悪いのもあって、画面がよく見えなかったので途中からファインダーを覗いてフォーカスしていました。
いつも慣れているマイナスの接眼補助レンズを取り付けてあるファインダーでのフォーカスは、内蔵ディスプレイよりもよく見える気がします。難点は無理な体勢になるので、あまりカメラの高さを変えられないことでしょうか。
今回の黒原不動滝は、高低差があまりないので、滝らしくないという意見もあるようですが、私は滝の高低差よりも民家のほうが気になりました。そんな事を気にしながら、加えて強い太陽光に気をつけて撮影を続けました。
次回は、今回の続きで黒原不動滝を可変NDフィルターを使って撮影した後編をご紹介します。
宜しければまたお越しください。
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