比べられる環境にいると変わってくるカメラ選びの目 & 自分的にはちょっぴり遠出、茨城で撮影(1)



パナソニック LUMIX DMC-GX7MK2WK ダブルズームキット ブラック|カメラのキタムラネットショップ


 
先日、私がD7100を購入した頃に知り合った人から電話がありました。その男性は都内の、とある会社の営業として連絡をしてきたのが最初でしたけど、結局取引はしていないので取引先ではありません。
 
彼がこちらに来た際には、いろいろと話しをさせてもらって、お互いのInstagramをフォローし合ったりする仲になりました。その後、彼が社内で営業からクリエイティブ部門へと移動して、私に近い職種になったところで、共感するところは多くなったけれど逆に連絡する機会はめっきり減りました。
 
久しぶりに電話をしてきた彼は、以前と同じクリエイティブな部署にいながら、新しい事業の担当になったということで、営業電話をくれたわけです。多分、そちらの事業についても私とのマッチングは微妙だと感じたので、また取引することはなさそうですけど、仕事とは別件で少しだけカメラの話をしました。
 
彼はパナソニックLUMIX GX7というマイクロフォーサーズマウントのカメラを愛用していて、インスタでもそのカメラで撮影した画像を紹介しています。センス良く、面白い目線で撮られているインスタの画像からは、彼が営業職よりもクリエイティブ職の適性のほうが高いと感じさせるものです。
 
そんな彼ですけど、会社ではキャノンのフルサイズ機を使うことがあって、フルサイズ機の画質を知ってしまったので、次は絶対にフルサイズセンサーを搭載したカメラを買いたいそうです。
 
APS-C機にしても、マイクロフォーサーズや1インチカメラにしても、またスマートフォンのカメラ機能にしても、それぞれ単体で見ればとても美しい画像を残せる昨今ですけど、やはり比べられる環境にいると、画質に対する目線が変わってきます。
 
それは、上述したカメラの画質が悪いということではなく、俗にいう“上には上がある”といった感覚です。ですから“上”を知らなければ満足できる画質も、“上”を知ってしまったことで戻れなくなるということです。
 
上記を踏まえて想像するに、彼のデジタルカメラについての目、そして予算等の問題はあるにせよカメラ選びの目はフルサイズ機が基準になったように感じます。
 
センサーサイズということだけでいえば、フルサイズセンサーよりもさらに大きな中盤サイズのセンサーも存在します。しかし第一に予算、そしてレンズの種類や周辺機器の豊富さなどで、バランス的にはフルサイズセンサー搭載機がベストな選択肢といえるデジタルカメラ選びの現状なんでしょう。
 
 
さて、猛暑のとある日に丸1日時間が作れたので、自分としては結構遠いと感じるところにプチ撮影旅行をしようと考えました。木更津市に住んでいる私にとっては、西から北東方面までが旅の選択肢になりますけど、いくつかのスポットを候補にして検討しました。
 
最終的に神奈川県、埼玉県、茨城県のスポットに絞りましたけど、渋滞予想で神奈川を、そして海に近いスポットでの撮影と思った時点で埼玉を候補から外したため、今回は茨城県に行くことにしました。
 
茨城の海沿いスポットで行きたいと思っていたところをGoogleマップで振り返ると、日立駅にマークをしていました。高速道が嫌いな私がGoogleマップ上で一般道を使った距離を測ってみると片道182kmということでした。
 
とりあえず夜明け前に日立駅に到着するように出発して日立駅にて撮影、その後千葉方面に戻りながらいくつかのスポットで撮影しながら帰宅する。という計画で動き始めました。
 
高速道路を使った移動では24時間で1100km走ったことがありますけど、一般道では15時間かけて京都まで行ったのが最高です。京都までは約500kmでしたから、往復ということを踏まえても今回の移動距離はそれに比べれば少ないです。
 
とはいえ、年齢も重ねていますのでラクな旅ではないと覚悟して出かけました。そんな茨城で撮影した画像を今回から数回にわたってご紹介します。
 
 
撮影は愛機ニコンD810、レンズは標準ズームレンズ(AF-S NIKKOR 24-120mm f/4G ED VR)を使っています。撮影時WBはオートですがRAW現像の際に補正していて、RAW現像はLightRoomClassicCC、補正はPhotoshopCCを使用しています。
 
 
日立駅01
D810, 24-120mm(24mm), f/6.3, 1/25, ISO5600, 撮影モード絞り優先オート
 
天気予報では曇り時々晴れ、ということであまり期待はしていなかったですけど、まさか霧が出ているとは思いませんでした。おかげで海にとっても近い場所に位置する駅なのに、水平線はおろか波打ち際以外はほとんど視認できませんでした。それにしても良い感じの橋が架かっています。
 
 
日立駅02
D810, 24-120mm(120mm), f/4, 1/30, ISO6400, 撮影モード絞り優先オート
 
橋に霧がかかって途中までしか見えないという、想定外にドラマチックな画像を撮影することができました。決して望んではいませんでしたけど、こういった想定外も楽しんで撮影したいところです。
 
 
日立駅03
D810, 24-120mm(24mm), f/4, 1/25, ISO2800, 撮影モード絞り優先オート
 
景観を考慮したガラス張りの駅舎が印象的な日立駅です。このガラス窓から見える晴天時の海はとても美しいだろうと思います(残念…
 
 
日立駅04
D810, 24-120mm(24mm), f/4, 1/25, ISO2800, 撮影モード絞り優先オート
 
ネットで調べた日の出時刻の約30分前です。空が明るくなってきましたけど月も出ています。
 
 
日立駅05
D810, 24-120mm(24mm), f/4, 1/15, ISO6400, 撮影モード絞り優先オート
 
橋に向かって右側を撮ります。こちらを見ても水平線は全く見えませんけど駅から海の方へとつながる階段の手すりの筋交いが面白いです。
 
 
日立駅06
D810, 24-120mm(24mm), f/4, 1/25, ISO2800, 撮影モード絞り優先オート
 
始発前の駅の通路に上ってみました。パイプ製の丸柱と明るい雰囲気の通路が良い雰囲気です。
 
 
日立駅07
D810, 24-120mm(24mm), f/4, 1/25, ISO1800, 撮影モード絞り優先オート
 
日立駅でいちばん有名なフォトジェニックスポットが、この海に一番近い大きな窓から見える海なんですけど、まだ屋内の方が明るいせいもあって、ガラスに光が反射して海はよく見えません。撮影している自分が写り込んだりもしています。
 
 
日立駅08
D810, 24-120mm(40mm), f/4, 1/40, ISO2800, 撮影モード絞り優先オート
 
先程より高い目線から駅の通路を撮りますと、動く歩道がありました。
 
 
日立駅09
D810, 24-120mm(70mm), f/4, 1/80, ISO5000, 撮影モード絞り優先オート
 
なんとなくカメラ任せのフォーカスで適当に撮ったのがこれ。画角は70mmです。
 
 
日立駅10
D810, 24-120mm(120mm), f/4, 1/60, ISO6400, 撮影モード絞り優先オート
 
今度はテレ端で手前の“入れません”の表示にフォーカスして、背景を思いっきり圧縮する狙いです。アウトフォーカスの光源がボケて綺麗な感じです。
 
 
日立駅11
D810, 24-120mm(120mm), f/4, 1/125, ISO1400, 撮影モード絞り優先オート
 
同じように“AUTO”の表示にフォーカスして撮りました。
 
 
日立駅12
D810, 24-120mm(66mm), f/4, 1/80, ISO6400, 撮影モード絞り優先オート
 
駅の外に出て駅前通りを撮りました。まだ多くの人が寝ている時間です。
 
 
日立駅13
D810, 24-120mm(32mm), f/5.6, 1/30, ISO2800, 撮影モード絞り優先オート
 
駅前の歩道から海の方向を撮りました。右に写る街灯の光源がフレームインするので、少し絞って光を尖らせました。空の色が良い感じになってきました。
 
 
日立駅14
D810, 24-120mm(120mm), f/5.6, 1/80, ISO6400, 撮影モード絞り優先オート
 
空がキレイに見えてきたので、橋が見えるところまで戻ってみましたが、橋のあたりはまだモヤッていました。
 
 
日立駅15
D810, 24-120mm(24mm), f/9, 1/25, ISO1800, 撮影モード絞り優先オート
 
ここに来たときよりも空が明るくなってきました。日の出少し前、月が見えています。明るくなったと感じたので絞りましたけど、体感とカメラの露出判断はちょっと違ったようです。
 
 
日立駅16
D810, 24-120mm(24mm), f/5.6, 1/25, ISO3200, 撮影モード絞り優先オート
 
屋根の曲線と光の具合が気に入って駅のロータリーを撮りました。
 
 
日立駅17
D810, 24-120mm(24mm), f/8, 1/25, ISO800, 撮影モード絞り優先オート
 
また同じような構図で橋を撮ります。クルマがいないと印象が変わります。
 
 
日立駅18
D810, 24-120mm(120mm), f/8, 1/125, ISO1600, 撮影モード絞り優先オート
 
4羽の鳥が連なって飛んでいました。霧に霞む山が良い感じです。
 
 
日立駅19
D810, 24-120mm(120mm), f/5, 1/125, ISO4000, 撮影モード絞り優先オート
 
かなり明るくなってきました。やっと波が見えるようになって、照明が目立たなくなっています。
 
 
日立駅20
D810, 24-120mm(92mm), f/5, 1/100, ISO2800, 撮影モード絞り優先オート
 
駅前を自転車が通過しました。朝の風景になってきました。
 
 
日立駅21
D810, 24-120mm(38mm), f/5, 1/40, ISO500, 撮影モード絞り優先オート
 
スローシャッターでもないのに、波がヌメーっとした感じに見えます。海と空の境目も曖昧です。
 
 
日立駅22
D810, 24-120mm(24mm), f/10, 1/25, ISO1100, 撮影モード絞り優先オート
 
先程から約30分後の大窓です。光源以外は反射しなくなって、外の海もよく見えてきました。
 
 
日立駅23
D810, 24-120mm(24mm), f/10, 1/25, ISO720, 撮影モード絞り優先オート
 
その大窓の隅っこから明るくなった空と橋を撮ります。雲も海もダイナミックな雰囲気で撮れました。
 
 
日立駅24
D810, 24-120mm(46mm), f/10, 1/50, ISO4000, 撮影モード絞り優先オート
 
一番景色が良いところにはカフェがあります。90分制だったり“絶景天空カフェ”と名付けてしまったり、いろいろと気合を感じました。
 
今回は以上です。
 
 
夜明け前の時間帯から日立駅にて、駅付近から見える海や海に架かる橋を撮りましたけど、まだ夜という認識の時間帯でも相変わらず手持ちで撮っていました。駅の敷地内にあった駐車場に車を停めていて、車内に三脚がある状況にも関わらず、またしても三脚は使いませんでした。
 
これは私の非常に悪いところだと自覚していますけど、いつもほとんど反省をしないので、同じような撮影を同じように繰り返してしまいます。
 
ただ手持ち撮影でもブレないように高感度撮影ができるので、私のような考えなしの撮影をしてもそれなりに撮ることはできます。それでも高感度撮影をした画像の多くはとってもノイジーなので、やはりISO感は低く抑えて撮ったほうが画質は良いです。
 
三脚を使ってカメラブレを防いで感度を下げ、少し長めのシャッタースピードで撮ることでクリアで高画質な画像を残すことが可能になりますし、それが基本だと思います。ですが被写体や狙った状況によってはスローシャッターを許さないものもありますので、そういった際には積極的に高感度撮影をすべきだと思います。
 
現場で見かけるカメラマンやプロの人と話しても、そこの基本はすごく大事にしていて、必要な段取りはきちんとこなすという印象です。ですからこのサイトをお読みいただいている、高詳細で隙がない素晴らしい写真を撮りたいと考えている初心者の皆さんは、基本に忠実に撮影されることをオススメします。
 
実は私もちょっとだけ心変わりをしてき始めた感があって、それは「鴨川の病院に行ったついでに南房総市で秘境探検」で撮った、緑鮮やかな渓流の画像を家で見て、この画を高詳細で鮮明な画質で見たい。と思い始めたことでした。
 
高詳細で見たいんだったらそれなりに撮らないと意味がないと思い始めていますので、これからもいきなり三脚を立てて撮ることはできないかも知れませんけど、手持ちで撮って手応えを感じたものについては、もう一度じっくりと撮り直す必要があるかも知れないと思いました。
 
ま、正直私はプロになる気はないので、あくまで自己満足への欲求ですけど、仮に写真を売るにしても売らないにしても、全てではありませんけど多くのケースで、自分を満足させられなければ他人を満足させることはできないと思うので、画質の追求についてはあまりプロとアマの境目はないと思います。
 
アマチュア写真家の皆様、自己の欲求を満たすためにこれからもお互いにがんばりましょう。
 
 
次回も茨城県日立市を起点に撮影をした画像の続きをご紹介します。私にとっては敵の匂いが漂うパワースポットにも行っていますので、宜しければまたお越しください。
 
 



 
 
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