ファインダーの明るさ問題の疑問が限りなく解決したっぽい話 & ACL上海上港戦(埼スタ)の思い出(1)

[D7000シリーズのファインダーはフルサイズ上級機同様ペンタプリズムミラーを採用]

by カエレバ

 
このサイトの10月16日に更新した記事冒頭で、

撮影し始めて感じたのはファインダーの明るさとフォーカススピードで、意外にも現場ではD7100のファインダーの方が明るく感じたのでした。しかし現像してみると印象はまったく逆転して、D810のDXクロップ画像の方がD7100で撮った画像よりも断然明るかったです。

という感想を述べています。その後、いろいろな人に聞いてみましたけど、これまで解決していませんでした。
 
そこで、詳しい人に聞いてみようとニコンプラザに行って聞いてみたところ、複数のスタッフが困ってしまいました。やはり殆どの人がフルサイズ機のファインダーはAPS-C機のファインダーよりも明るいはずだと思っていたようで、とても困ったような表情をされてしまい、それには私も困りました。
 
私としては、当然クレームなどというつもりはなく、知識欲から疑問に思ったことを率直に質問しただけなんですけど、その時その場には私の疑問に応えられるスタッフはいませんでした。
 
当日は、愛機D810のメンテをしてもらおうと考えていたので、カメラを預けてから先程のスタッフたちのもとに戻りましたら、そこで一番詳しいとされるスタッフの方が来ていましたので、改めて聞いてみました。
 
その方も最初は困ったようにしていましたけど、奥に入ってD810とD7100とD7500、そして70-300mmのレンズを持ってきて「再現してみましょう」と言ってくれました。
 
スタジアムとは撮影環境が違いますけど、一番詳しいスタッフと2人で見てみますと、やっぱりD810のファインダーの方が少し暗いんです。で、これを確認したスタッフが“個人的な見解”と、前置きした上で話してくれました。
 
素人の私には説明が難しいので、表現に間違いがあるかもしれませんけど、彼の見解では、
一眼レフのファインダーの仕組みは、レンズを通りミラーに反射された光が、ファインダースクリーンとペンタプリズム(ペンタミラー)を通ってファインダーで見られるようになるのですが、ファインダーで見られる画の大きさは、ファインダースクリーンからファインダーまでの間(ここの表現は間違っているかもしれません…)に拡大されると。
 
それが小さいセンサーのAPS-Cでは、拡大率が小さいので明るい。そしてフルサイズではAPS-Cに比べて大きく拡大しないといけないので暗くなる。その明るさは約1段分の差が出る(想定)、そしてこれはテレコンバーターの理論と同じで、拡大する量によって明るさが変わるという。
 
そのスタッフさんはこう言った後で、メーカーの技術者に確認を取ってないから叱られたらどうしよう。。。と言ってはいましたけど、また奥からフィルムカメラ(一眼レフ)を持ってきてくれて、分解してファインダースクリーンを直に見せてもらったら、なるほどと納得できました。
 
その後も、レンズやカメラの色々な話をさせてもらい、とても有意義な時間が過ごせましたけど、話の途中で「まだカメラを始めて4年足らずなのに生意気言ってすみません」と言いましたら、「たった4年でここまで来ちゃったんですか?」って、ものすごく驚かれました。
 
大急ぎでカメラ年齢を重ねている耳年増な私でした。
 
 
さて、我らが浦和レッズはCWC(FIFAクラブワールドカップ)で5位という結果を残して今シーズンを終了しました。Jリーグでは通用しなかった“堀サッカー”が、ACLでは相手が強いため、なんとか機能してアジア制覇出来ましたけど、CWC初戦、あまり強くなかった開催国代表のアルジャジーラを相手に、Jリーグ仕様のサッカーで無様に敗退しました。
 
最後の5位決定戦では、マウリシオの2ゴールと柏木のゴールで3-2、アフリカ代表のウィダード・カサブランカを下して今季最終戦を勝利で終えました。振り返ると、無敵みたいに強かった春、ミシャサッカーが崩壊した夏、その後は堀監督が守備的な戦いをベースに、ラファエル・シルバらの個人技による攻撃で秋と冬を過ごしました。
 
その結果、10年ぶりのアジア制覇はとても良かったと思いますけど、来季に向けては期待よりも不安のほうが大きい現状です。来季はACLの出場権がありませんので、なんとか国内のタイトルを目指して頑張って欲しいと願っていますけど、最悪のシーズンになってしまう可能性もゼロではありません。
 
私はこれまで25年、弱いときも弱いときもw ちょっとだけ強かったときも浦和レッズを応援してきました。すでにファミリーなので好きとか嫌いとかのレベルでは語れない存在です。かと言って盲目的にサポートすることは絶対にありませんけど、呼吸をするように応援していきます。
 
そんなモヤモヤした昨今ですが、自分の記事更新が遅いためにズルズルと先延ばしになっていた、ACL準決勝2ndレグvs上海上港戦の画像をご紹介したいと思います。3回にわたってご紹介しますけど、初回は入場前から前半の途中までです。
 
 
撮影は愛機ニコンD810、レンズは望遠ズームレンズ(AF-S VR Zoom-Nikkor 70-300mm f/4.5-5.6G IF-ED)と、標準ズームレンズ(AF-S NIKKOR 24-120mm f/4G ED VR)を使っています。撮影時WBはオートですがRAW現像の際に補正していて、RAW現像はLightRoomCC、補正はPhotoshopCCを使用しています。
 
 
ACL上海上港戦(埼スタ)01
D810, 24-120mm(24mm), f/4, 1/25, ISO3200, 撮影モード絞り優先オート
 
入場前に撮った埼スタの外観です。特徴的なデザインの外観にライトアップが映えています。
 
 
ACL上海上港戦(埼スタ)02
D810, 24-120mm(30mm), f/4, 1/10, ISO6400, 撮影モード絞り優先オート
 
派手な埼スタと、それに比べると暗く感じる歩道。平日夜の試合のため、スーツ姿の男性が目立ちます。
 
 
ACL上海上港戦(埼スタ)03
D810, 24-120mm(38mm), f/4, 1/40, ISO4000, 撮影モード絞り優先オート
 
南広場に移動します。いつも試合前には席を確保しないといけないため、こんな余裕はないのですが、この日は指定席なのでフラフラ出来ます。
 
 
ACL上海上港戦(埼スタ)04
D810, 24-120mm(24mm), f/4, 1/25, ISO5000, 撮影モード絞り優先オート
 
スタジアムから離れて広角端で撮ります。フレア・ゴーストが残念ですが、引きの画も俯瞰目線な感じで良いです。
 
 
ACL上海上港戦(埼スタ)05
D810, 24-120mm(24mm), f/4, 1/20, ISO6400, 撮影モード絞り優先オート
 
南広場のグルメゾーンでは試合前から盛り上がって(メートル上がって)いる人が大勢いました。周辺減光が酷いです。
 
 
ACL上海上港戦(埼スタ)06
D810, 24-120mm(24mm), f/4, 1/25, ISO1600, 撮影モード絞り優先オート
 
う〜ん、美しいMyHomeですw
 
 
ACL上海上港戦(埼スタ)07
D810, 70-300mm(185mm), f/5, 1/160, ISO6400, 撮影モード絞り優先オート
 
入場して席に着きました。オーロラビジョンには“I AM NIKON”のアイキャッチが。
 
 
ACL上海上港戦(埼スタ)08
D810, 70-300mm(300mm×1.5), f/5.6, 1/500, ISO5600, 撮影モード絞り優先オート
 
ゴールキーパーがウォーミングアップのため、ピッチに登場しました。DXクロップ&テレ端で、35ミリ換算450mmで撮ります。この日はD810一台態勢のため、露出に気を配って撮ろうと意識します。
 
 
ACL上海上港戦(埼スタ)09
D810, 70-300mm(110mm×1.5), f/4.5, 1/200, ISO2800, 撮影モード絞り優先オート
 
ビジター、上海上港のサポーター席です。
 
 
ACL上海上港戦(埼スタ)10
D810, 70-300mm(170mm×1.5), f/5, 1/800, ISO5000, 撮影モードシャッター優先オート
 
フィールドプレイヤーのウォーミングアップです。こういった画像の場合、DXクロップだと詳細感が物足りないです。ここでシャッター優先オートにモードを切り替えました。
 
 
ACL上海上港戦(埼スタ)11
D810, 70-300mm(300mm×1.5), f/5.6, 1/800, ISO5600, 撮影モードシャッター優先オート
 
テレ端で寄ります。選手たちのリラックスした表情も確認できます。
 
 
ACL上海上港戦(埼スタ)12
D810, 70-300mm(70mm), f/4.5, 1/800, ISO6400, 撮影モードシャッター優先オート
 
FXモードにして北スタンドを撮ります。
 
 
ACL上海上港戦(埼スタ)13
D810, 70-300mm(240mm), f/5.6, 1/800, ISO5000, 撮影モードシャッター優先オート
 
FXモードのまま選手に目線を移すと、やはり当たり前ですけど詳細感が段違いです。
 
 
ACL上海上港戦(埼スタ)14
D810, 70-300mm(200mm), f/5.3, 1/800, ISO6400, 撮影モードシャッター優先オート
 
この日取った指定席はバックロアースタンド南側でした。いつもの南ゴール裏よりは北ゴール裏が少しですけど近いです。35ミリ換算200mmでもこれくらい寄れました。
 
 
ACL上海上港戦(埼スタ)15
D810, 70-300mm(70mm), f/4.5, 1/160, ISO2800, 撮影モードシャッター優先オート
 
スタメン発表ではシャッタースピードを遅めにしてISO感を抑えた画が撮影できました。
 
 
ACL上海上港戦(埼スタ)16
D810, 70-300mm(112mm), f/4.8, 1/160, ISO1600, 撮影モードシャッター優先オート
 
いつもいる南ゴール裏を撮りました。詳細感も明るさもGOODでしたけど、マゼンタが強すぎました。
 
 
ACL上海上港戦(埼スタ)17
D810, 70-300mm(70mm), f/4.5, 1/800, ISO6400, 撮影モードシャッター優先オート
 
選手入場とともに掲げられたビジュアルサポートです。(コレオグラフィなんですけどビジュアルサポートと呼べとうるさい人達がいるのでそう呼ぶことにします)この時、バックスタンドもビジュアルサポートに参加していたために、私を含め周りがみんな赤いシートを掲げていました。そのためファインダーを見ることも、ミラーアップしてディスプレイを見ることも出来ずに、右手を上げた状態でテキトーに何枚も撮って丁度良いバランスになるまで取り続けました。ビジュアルがちゃんと入っていたのはこの一枚だけでした。こういう時にはチルト式やバリアングル液晶が便利だと思いました。
 
 
ACL上海上港戦(埼スタ)18
D810, 70-300mm(70mm), f/4.5, 1/800, ISO5000, 撮影モードシャッター優先オート
 
シートを掲げるサポーターと円陣をする選手たち、この時スタジアムが一体になっています。
 
 
ACL上海上港戦(埼スタ)19
D810, 70-300mm(300mm×1.5), f/5.6, 1/800, ISO6400, 撮影モードシャッター優先オート
 
試合が始まって、ちょうど対面に西川選手が正面を向きました。レンズのヌケの良さが判ります。
 
  
ACL上海上港戦(埼スタ)20
D810, 70-300mm(185mm×1.5), f/5, 1/800, ISO4000, 撮影モードシャッター優先オート
 
サイドから仕掛ける武藤選手です。
 
 
ACL上海上港戦(埼スタ)21
D810, 70-300mm(98mm×1.5), f/4.5, 1/800, ISO3200, 撮影モードシャッター優先オート
 
試合開始直後ですが、いきなりの得点シーンです。柏木のコーナーキックからラファエル・シルバ選手がヘディングで決めます。スロー連写で撮り始めます。
 
 
ACL上海上港戦(埼スタ)22
D810, 70-300mm(98mm×1.5), f/4.5, 1/800, ISO3200, 撮影モードシャッター優先オート
 
これはヘディング直後で、インパクトの瞬間は外してしまいました。
 
 
ACL上海上港戦(埼スタ)23
D810, 70-300mm(300mm×1.5), f/5.6, 1/800, ISO6400, 撮影モードシャッター優先オート
 
ゴールシーンでは、前の席の人が立ち上がったために捉えることは出来ずに真っ黒な画像でした。気を取り直してベンチ前で敬礼するラファを撮りました。この敬礼、一部中東でも流行りました。
 
 
ACL上海上港戦(埼スタ)24
D810, 70-300mm(300mm×1.5), f/5.6, 1/640, ISO2500, 撮影モードシャッター優先オート
 
ゴール前の競り合いのシーンにもリアルです。
 
 
ACL上海上港戦(埼スタ)25
D810, 70-300mm(78mm×1.5), f/4.5, 1/640, ISO2500, 撮影モードシャッター優先オート
 
上の画像もそうですけど、シャッタースピードを少しだけ遅くしてISO感を稼ぎます。この画、明るさは良いのですが詳細感がに欠けている印象です。
 
 
ACL上海上港戦(埼スタ)26
D810, 70-300mm(300mm×1.5), f/5.6, 1/640, ISO4500, 撮影モードシャッター優先オート
 
ACLの戦いでは槙野選手が守備で大活躍してくれて、この試合でも相手のエース フッキをガッチリと抑えてくれました。
 
 
ACL上海上港戦(埼スタ)27
D810, 70-300mm(300mm×1.5), f/5.6, 1/800, ISO5000, 撮影モードシャッター優先オート
 
それにしてもフッキの身体の幅というか厚みというか、が、ものすごい迫力でした。そして我々のブーイングにも拍手で返す、そんなお茶目なフッキ、Jリーグで戦っていた頃とはちょっと違った印象を持ちました。
 
今回は以上です。
 
 
カメラが1台だと気持ちに余裕ができます。そして詳細感に目をつぶれば明るさが稼げて現像時の補正も早いので、フルサイズ機のDXクロップ撮影を選んだのは正解だった気がします。
 
しかし、そうは言いながらもAPS-C機で上手く撮れれば詳細感が上がるのになぁ。。。などと同時に考えたりもします。撮影は余程恵まれた環境にいる人以外は、必ず切り捨てる作業が必要になりますから、ないものねだりは宿命とも言えるかも知れません。
 
やりくりしながら、その環境でベストの画像を写すべく取り組んでいるわけですね。カメラってなんと楽しいものでしょう。
 
そういったやりくりがより効率的になるのがD850です。FXモードで4575万画素、DXクロップでも1946万画素と、広角から望遠、そしてDXクロップまで、かなり高詳細な画を残してくれます。
 
D850は相変わらずの品薄状態(出荷遅延)が続いているようですけど、性能といい、価格といい、本当に素晴らしい1台だと思います。
 
私はと言うとD850が欲しいのは山々ですけど、“本体は消耗品”という言葉に従い、D810を最低10万シャッターくらいは撮って、その間に“レンズは財産”を少しずつでも充実していきたいと今は思っています。今はw
 
 
次回は、今回の続きでACL準決勝2ndレグの上海上港戦を撮った画像をご紹介します。宜しければまたお越しください。
 
 

by カエレバ

 
 
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