フルサイズ機のDXクロップ対APS-C機、2本の300mmレンズで撮り比べてみた(2)【ACL浦和vs川崎 】

by カエレバ

 
ナイターで行われたサッカーの試合で、D810(DXクロップ)とD7100に2本の300mm望遠ズームレンズを装着して撮り比べる企画の2回目です。前回に引き続きカメラの時系列に沿ってご紹介したいと思います。
 
前回記事では私自身がスタジアム入りしてから選手入場の前までの画像をご紹介しました。
 
撮影し始めて感じたのはファインダーの明るさとフォーカススピードで、意外にも現場ではD7100のファインダーの方が明るく感じたのでした。しかし現像してみると印象はまったく逆転して、D810のDXクロップ画像の方がD7100で撮った画像よりも断然明るかったです。
 
現場でのファインダーの明るさについてはレンズによっても違うと思いますので何とも言えませんけど、ファインダーも明るいはずのフルサイズ機のイメージが個人的には少し変わりました。ただそれについては未だに信じがたいところがあるので、そのうち詳しい人に話を聞いてみたいところです。
 
そしてフォーカスについては70-300mmとタムロンの28-300mmでは比べるべくもなく、70-300mmの方が断然速く使い勝手も良かったです。これはさすがの純正レンズといったところでしょうか。
 
当然旧型の70-300mmですから迷うようなオートフォーカスの仕草も見せますし、その際にはモーターもジーコジーコと鳴ります。それでも28-300mmよりは“ここ!”といったタイミングで撮影できました。
 
今回は、選手入場から前半終了までの画像をご紹介します。
 
 
撮影は愛機ニコンD810に(TAMRON AF28-300mm f3.5-6.3 XR Di ASPHERICAL A061N)、D7100に(AF-S VR Zoom-Nikkor 70-300mm f/4.5-5.6G IF-ED)を装着して撮影しています。撮影時WBはオートですがRAW現像の際に補正していて、RAW現像はLightRoomCC、補正はPhotoshopCCを使用しています。
 
ACL川崎戦(埼スタ)032
D7100, 70-300mm(170mm×1.5), f/5, 1/1600, ISO6400, 撮影モードシャッター優先オート
 
選手入場です。大旗の隙間からなんとか撮りましたけど、狭苦しい画になりました。しかしスタジアムとはそういうところです。
 
 
ACL川崎戦(埼スタ)033
D7100, 70-300mm(300mm×1.5), f/5.6, 1/1600, ISO6400, 撮影モードシャッター優先オート
 
旗を避けて撮ったらマヌケな構図になってしまいました。
 
 
ACL川崎戦(埼スタ)034
D7100, 70-300mm(300mm×1.5), f/5.6, 1/1600, ISO6400, 撮影モードシャッター優先オート
 
サポーターを背景に円陣を撮りました。右に写る大旗が邪魔ですけど、これも浦和の風景です。
 
 
ACL川崎戦(埼スタ)035
D810, 28-300mm(300mm), f/6.3, 1/640, ISO6400, 撮影モードシャッター優先オート
 
はい、カメラの時計が合っていないので時間が後戻りしたような画になります。整列後の握手シーンです。こちらも大旗があるため偏った構図になっています。
 
 
ACL川崎戦(埼スタ)036
D810, 28-300mm(250mm), f/6.3, 1/640, ISO6400, 撮影モードシャッター優先オート
 
円陣が解けて選手たちがハイタッチしています。
 
 
ACL川崎戦(埼スタ)037
D810, 28-300mm(300mm), f/6.3, 1/640, ISO6400, 撮影モードシャッター優先オート
 
試合が始まって川崎サイドのスローインシーンです。こういったアウト・オブ・プレイの画が多いこの試合です。
 
 
ACL川崎戦(埼スタ)038
D7100, 70-300mm(240mm×1.5), f/5.6, 1/1600, ISO6400, 撮影モードシャッター優先オート
 
ボールも選手もピタッと止まっていますけど1/1600なので当然といえば当然です。
 
 
ACL川崎戦(埼スタ)039
D7100, 70-300mm(300mm×1.5), f/5.6, 1/1600, ISO6400, 撮影モードシャッター優先オート
 
ゴール前の攻防でパンチングでクリアするキーパーを見ているラファエル・シルバを撮ったつもりでしたけど、こういったシーンではなかなか思ったところにフォーカスしてくれません。調べてみたらラファのパンツのゼッケンにピントが来ていました。
 
 
ACL川崎戦(埼スタ)040
D7100, 70-300mm(95mm×1.5), f/4.5, 1/1600, ISO3200, 撮影モードシャッター優先オート
 
キーパーのクリア後の画です。撮って出しが暗いので補整時に明るくしているのですが、暗い部分と明るい部分の差が大きい画になりました。APS-Cでは画の中心付近から周辺に向かって明度が急激に落ちる感じです。
 
 
ACL川崎戦(埼スタ)041
D810, 28-300mm(300mm), f/6.3, 1/640, ISO6400, 撮影モードシャッター優先オート
 
フォーカスは阿部ちゃんに合っていますけど、若干のブレが感じられます。スタンドを見るとフルサイズ機でDXクロップするメリットが判ります。
 
 
ACL川崎戦(埼スタ)042
D7100, 70-300mm(140mm×1.5), f/4.8, 1/1600, ISO4000, 撮影モードシャッター優先オート
 
エース興梠選手の後ろ姿です。どちらも補整していますけど、D810とD7100では芝の色が違うことが多いです。これは画像処理エンジンの関係でしょうか、それともシャッタースピードを含めた露出のせいでしょうか。EXPEED 3の方がコテッとした色味になるという話もあります。
 
 
ACL川崎戦(埼スタ)043
D810, 28-300mm(170mm), f/6, 1/500, ISO3200, 撮影モードシャッター優先オート
 
詳細感は物足りないですけど色味のバランスは悪くないと思います。
 
 
ACL川崎戦(埼スタ)044
D7100, 70-300mm(300mm×1.5), f/5.6, 1/1600, ISO6400, 撮影モードシャッター優先オート
 
ボールを持って前を伺う柏木選手です。
 
 
ACL川崎戦(埼スタ)045
D7100, 70-300mm(200mm×1.5), f/5.3, 1/1600, ISO4000, 撮影モードシャッター優先オート
 
躍動する青木選手を捉えましたけど、思いっきり甘ピンです。画像中心あたりのセンターサークルにフォーカスポイントが来ていました。
 
 
ACL川崎戦(埼スタ)046
D7100, 70-300mm(145mm×1.5), f/4.8, 1/1600, ISO5000, 撮影モードシャッター優先オート
 
コーナーキックを蹴る高木選手です。靭やかに撓るアスリート、といった感じです。
 
 
ACL川崎戦(埼スタ)047
D810, 28-300mm(85mm), f/5, 1/500, ISO3600, 撮影モードシャッター優先オート
 
引いて多くの選手が入るようにしてみましたけど、なんとなく眠たい感じになっちゃいました。
 
 
ACL川崎戦(埼スタ)049
D7100, 70-300mm(92mm×1.5), f/4.5, 1/2000, ISO5600, 撮影モードシャッター優先オート
 
ドリブルで駆け上がる高木選手とフォローに走る槙野選手です。この画では7点フォーカスポイントがありましたけど、人にはまったく来ていないというw
 
 
ACL川崎戦(埼スタ)048
D7100, 70-300mm(300mm×1.5), f/5.6, 1/640, ISO3600, 撮影モードシャッター優先オート
 
傷んでピッチに倒れ込むラファエル・シルバです。シャッタースピードを遅めにした分、落ち着いた画になりました。
 
 
ACL川崎戦(埼スタ)050
D810, 28-300mm(300mm), f/6.3, 1/640, ISO5000, 撮影モードシャッター優先オート
 
ちょっとシャドーが強くなっちゃいました。コテコテ系ですね。
 
 
ACL川崎戦(埼スタ)051
D7100, 70-300mm(195mm×1.5), f/5.3, 1/640, ISO1800, 撮影モードシャッター優先オート
 
今夏加入したマウリシオ・アントニオ選手です。まだ移籍してきて間がないですけど、早くも欠かせない重要な選手になっています。これは構図ミスです。
 
 
ACL川崎戦(埼スタ)052
D810, 28-300mm(110mm), f/5.6, 1/640, ISO6400, 撮影モードシャッター優先オート
 
はい、失点しました。この試合ではゲームに集中する時間が多くて得失点シーンはまったく捉えられませんでした。ですから記録としてオーロラビジョンを撮ります。
 
 
ACL川崎戦(埼スタ)053
D810, 28-300mm(300mm), f/6.3, 1/640, ISO5000, 撮影モードシャッター優先オート
 
はい、エースが決めて追いつきました。このゲームでは同点ですけど、第1戦の結果が1-3だったので、この時点ではトータル2-4でまだまだ負けています。
 
 
ACL川崎戦(埼スタ)054
D810, 28-300mm(130mm), f/5.6, 1/640, ISO6400, 撮影モードシャッター優先オート
 
埼スタ名物、北ゴール裏のサポート風景です。中心よりも周辺に近いサポーターを写した明るさを見るとAPS-Cよりも明るいと感じます。
 
 
ACL川崎戦(埼スタ)055
D810, 28-300mm(300mm), f/6.3, 1/640, ISO5000, 撮影モードシャッター優先オート
 
川崎に退場者が出たところで、なんと!中村憲剛選手を下げました。これは明らかに采配ミスだとこの時思いました。そしてここから。。。
 
 
ACL川崎戦(埼スタ)056
D7100, 70-300mm(300mm×1.5), f/5.6, 1/640, ISO5600, 撮影モードシャッター優先オート
 
1-1のまま前半終了です。選手たちがロッカールームに引き上げていきます。明度はかなり上げていてノイズも多いですけど悪くないコントラストだと思います。
 
 
ACL川崎戦(埼スタ)057
D810, 28-300mm(300mm), f/6.3, 1/640, ISO5000, 撮影モードシャッター優先オート
 
またちょっと時間は戻って、ホイッスル直後の画像です。色の三原色R(レッド)、G(グリーン)、B(ブルー)が鮮やかに目に入ってくるサッカースタジアムでは、三原色がより強調されますが、露出などによって色味が変わってきます。
 
ACL川崎戦(埼スタ)058
D810, 28-300mm(300mm), f/6.3, 1/500, ISO5600, 撮影モードシャッター優先オート
 
D810でピッチを引き上げる選手を撮ります。先程のD7100の画の方が良い感じです。
 
 
ACL川崎戦(埼スタ)059
D810, 28-300mm(28mm), f/3.5, 1/500, ISO2800, 撮影モードシャッター優先オート
 
ハーフタイムに広角端の28mm(35ミリ換算42mm)でフラッグを主役に広く撮ります。28-300mmの良い部分が出た画になっていると感じます。
 
今回は以上です。
 
 
D7100&70-300mmコンビでは、フォーカススピードが速い上に本体重量が軽くサクサクと撮れるので、前半についてはD7100で撮った枚数のほうが多かったです。しかしやはりバッファメモリが足りないD7100なので、スロー連写の後に止まってしまうことがあったりして、そこはすごく残念でした。
 
D810&28-300mmのコンビについては、これまで愛用していたレンズなので慣れていますし、本体性能的にはD7100よりも圧倒的に優れているので、本体が持つレスポンスや安定感はD7100の比ではありませんでした。
 
ただ、レンズは70-300mmの方が画質もレスポンスも良かったのは、D7100に装着して使っていてもよく判りました。28-300mmについては、望遠側よりも広角側の方が向いていると感じました。これにマクロ機能が関係しているかは分かりません。
 
画質の面では、私の使い方の問題による露出の関係があるとはいえ、どちらもハマった時にはそれなりの画を残してくれました。本体性能が劣るD7100も、レンズ次第で良い画が残せる確信が持てました。しかし撮影中に止まってしまうような症状があるのには困りもんです。
 
 
そしてここで(ハーフタイム)両機のレンズを交換して、D810に70-300mm、D7100には28-300mmをそれぞれ装着して後半の試合に備えました。
 
次回は試合後半の画像をご紹介しますので、宜しければまたお越しください。
 
 

by カエレバ

 
 
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