フルサイズ機のDXクロップ対APS-C機、2本の300mmレンズで撮り比べてみた(3)【ACL浦和vs川崎 】
ニコン 2006-12-07
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ナイターで行われたサッカーの試合で、D810(DXクロップ)とD7100に2本の300mm望遠ズームレンズを装着して撮り比べる企画の3回目です。これまで通り“カメラの”時系列に沿って撮影した画像をご紹介したいと思います。
前回記事では試合の前半に撮影した画像をご紹介しましたので、今回はハーフタイムから試合後半の画像をご紹介します。
改めてナイターは厳しい環境だと感じる撮影になりました。動く被写体を撮影するためにシャッタースピードを速く設定すると、絞りは開放になり、それでも明るさが足りないのでISO感度も上がってきます。
そうなると少しでも良い状況にするためには、高感度撮影ができるカメラ本体と明るい望遠レンズが必要になってきますが、それを実現しようとするとかなり高額な機材が必要になります。これは色々と悩みどころではありますけど、カメラをやっている以上、それが宿命なのも事実でしょう。
ただ実際にそういったスペックの機材を持っていたとしても、それには適切に撮影する技術が必要なのは言うまでもありません。それは機材の優劣とは別の意味で、個々人の撮影環境によってもそれなりの対応が必要になります。
リアルタイムに変わる環境や被写体の動きに合わせた操作が必要になるので、機材によって出る結果に違いはあっても、使用機材なりでの最良の結果を導き出す努力は必要なんだと思います。
それには随時露出を調整し、フォーカスに気を配り、シャッタータイミングを逃さないというのが大事になるんだと思います。出来るか出来ないかは分かりませんけど努力は続けるべきでしょうね。
今の私には高いハードルですけど頑張るしかないですね。
今回、撮影は愛機ニコンD810に(AF-S VR Zoom-Nikkor 70-300mm f/4.5-5.6G IF-ED)、D7100に(TAMRON AF28-300mm f3.5-6.3 XR Di ASPHERICAL A061N)をそれぞれ装着して撮影しています。撮影時WBはオートですがRAW現像の際に補正していて、RAW現像はLightRoomCC、補正はPhotoshopCCを使用しています。
D7100, 28-300mm(135mm×1.5), f/6, 1/640, ISO2000, 撮影モードシャッター優先オート
ハーフタイム中は、頻繁に移動するフォトグラファーの姿が見られます。
D7100, 28-300mm(210mm×1.5), f/6.3, 1/640, ISO4000, 撮影モードシャッター優先オート
顔はボカシていますけど、雑談を交わしながらの和やかな雰囲気です。フォトグラファーにとっても少しは気が抜ける時間なのかもしれません。
D7100, 28-300mm(135mm×1.5), f/6, 1/640, ISO2500, 撮影モードシャッター優先オート
この日は、やたらと女性に目が行きます。この方はキャノンですね。
D810, 70-300mm(300mm×1.5), f/5.6, 1/500, ISO5600, 撮影モードシャッター優先オート
控え選手が練習しています。フルサイズ機のクロップは画像全体が均一に近い明るさで撮影できます。
D810, 70-300mm(180mm×1.5), f/5, 1/640, ISO3600, 撮影モードシャッター優先オート
移動するフォトグラファーを撮ってもD7100とは明るさが違います。そして70-300mmの方がより詳細感が高いです。
D810, 70-300mm(70mm), f/4.5, 1/640, ISO6400, 撮影モードシャッター優先オート
埼スタの屋根(天井)、夜の鉄骨萌えです。これはFXモードのワイド端で撮りました。
D7100, 28-300mm(28mm×1.5), f/3.5, 1/640, ISO1600, 撮影モードシャッター優先オート
3色のビッグフラッグが出ました。ハーフタイムにも気合が入るレッズサポーターです。この環境でもISO感がこれくらいに抑えられるとD7100でも上質な画像が撮影できます。
D7100, 28-300mm(55mm×1.5), f/4.5, 1/640, ISO4000, 撮影モードシャッター優先オート
少し寄ります。迫力が出てきました。
D7100, 28-300mm(300mm×1.5), f/6.3, 1/640, ISO6400, 撮影モードシャッター優先オート
300mmで寄ってみます。静止画ですけど旗が波打っている感じが判りますでしょうか。
D7100, 28-300mm(185mm×1.5), f/6, 1/640, ISO2500, 撮影モードシャッター優先オート
後半、自陣のゴールに走り寄る西川選手です。
D810, 70-300mm(70mm×1.5), f/4.5, 1/640, ISO6400, 撮影モードシャッター優先オート
画角は若干違いますけど、3つ前の画像に近い画をD810で撮ってみました。例によって時計が違っているので時間帯は3枚上と同じです。
D7100, 28-300mm(100mm×1.5), f/5.3, 1/800, ISO2000, 撮影モードシャッター優先オート
後半が始まっています。
D7100, 28-300mm(185mm×1.5), f/6, 1/800, ISO6400, 撮影モードシャッター優先オート
ドリブルで仕掛けるラファエル・シルバです。前半よりもシャッタースピードを抑えているために露出が安定しているように見えます。
D810, 70-300mm(300mm×1.5), f/5.6, 1/640, ISO4500, 撮影モードシャッター優先オート
D810の画像なので時間は戻って後半開始前です。300mmでも詳細感高い画像になっています。
D7100, 28-300mm(120mm×1.5), f/5.6, 1/800, ISO4000, 撮影モードシャッター優先オート
スタンドの前列と後列の明るさの違いはありますけど、それなりに悪くない画だと思います。
D810, 70-300mm(300mm×1.5), f/5.6, 1/800, ISO5000, 撮影モードシャッター優先オート
ピッチ上では熱戦が繰り広げられています。この試合はサウジアラビア人のファハド・アルミルダシ主審でした。
D7100, 28-300mm(300mm×1.5), f/6.3, 1/800, ISO6400, 撮影モードシャッター優先オート
浦和のベンチで一人立っている堀監督です。
D810, 70-300mm(300mm×1.5), f/5.6, 1/800, ISO6400, 撮影モードシャッター優先オート
赤いサポーターの期待を背負いコーナーキックを蹴る柏木選手です。結構気に入った画になりました。
D7100, 28-300mm(300mm×1.5), f/6.3, 1/640, ISO5000, 撮影モードシャッター優先オート
セットプレイでゴール前の攻防です。ピントが後ろに行っちゃったのが残念でした。
D810, 70-300mm(70mm×1.5), f/4.5, 1/800, ISO6400, 撮影モードシャッター優先オート
左からのコーナーキックの場面をワイド端の70mm(105mm)で撮ってみます。
D810, 70-300mm(260mm×1.5), f/5.6, 1/800, ISO5600, 撮影モードシャッター優先オート
マウリシオのヘッドにドンピシャの場面でしたが、ゴールキーパーの好セーブに阻まれました。画面に写るゴールよりも大きなエリアをカバーするフォーカスポイントから安定感を感じます。
D810, 70-300mm(240mm×1.5), f/5.6, 1/800, ISO5600, 撮影モードシャッター優先オート
マウリシオ選手に代わってズラタン選手が入りました。これは奥のブルーの看板を主にフォーカスしていましたけど、選手にもポイントは来ていました。
D810, 70-300mm(300mm×1.5), f/5.6, 1/800, ISO6400, 撮影モードシャッター優先オート
早速、ズラタン選手にチャンスが来ました。このシーンでは得点になりませんでしたけど、期待が膨らむプレーでした。フォーカスはゴール前右側の飛んでいる川崎の選手と後方のサポーターに来ています。
D7100, 28-300mm(300mm×1.5), f/6.3, 1/800, ISO4000, 撮影モードシャッター優先オート
得点して味方選手を鼓舞しながら自陣に戻るズラタン選手です。これも奥、中央の白い看板に主にピントが来ています。でもズラタンの腰の辺りにもフォーカスポイントがあります。看板と選手、かなり距離がありますけどどういう仕組みなんでしょう。
D7100, 28-300mm(155mm×1.5), f/6, 1/800, ISO4000, 撮影モードシャッター優先オート
大旗を振って盛り上がるサポーターにフォーカスしました。
D810, 70-300mm(125mm×1.5), f/4.8, 1/640, ISO2800, 撮影モードシャッター優先オート
柏木選手のフリーキックです。臨場感ありますけど、ちょっと補整がオーバー過ぎでした。
D810, 70-300mm(145mm×1.5), f/4.8, 1/1000, ISO5600, 撮影モードシャッター優先オート
得点後のオーロラビジョンです。この試合は2-1、2試合合計で3-4になりました。
D810, 70-300mm(116mm×1.5), f/4.8, 1/1000, ISO6400, 撮影モードシャッター優先オート
同じくオーロラビジョンです。平日にも関わらず26,785人が入場しました。
D810, 70-300mm(300mm×1.5), f/5.6, 1/1000, ISO6400, 撮影モードシャッター優先オート
左にパスを展開する森脇選手の後ろ姿です。これも森脇選手にはフォーカスは来ていませんw
D810, 70-300mm(300mm×1.5), f/5.6, 1/1000, ISO6400, 撮影モードシャッター優先オート
ラファエル・シルバ選手のゴール後、ガッツポーズを繰り返すシーンです。手前右上で振られている大旗が画像に影響を及ぼしています。
D810, 70-300mm(300mm×1.5), f/5.6, 1/1000, ISO6400, 撮影モードシャッター優先オート
ラファのゴール後、わずか1分で高木選手のゴールが決まりました。
D810, 70-300mm(145mm×1.5), f/4.8, 1/1250, ISO6400, 撮影モードシャッター優先オート
85分にこの日の4点目が決まって4-1、その後は川崎の猛攻を凌いでトータルスコア5-4で勝利しました。
今回は以上です。
今回の撮影では35ミリ換算で450mmが一番の望遠でしたけど、さらに寄りたい気持ちも高まりました。また、広角側も構図の自由度を増すことが出来るので、28-300mm(タムロン)はとても便利です。
70-300mm(ニコン)は、画質もフォーカスもとても満足の行くレンズですけど、そこ(広角)については期待できないので、歯痒い気持ちになります。
サッカースタジアムで撮影する場合、広角側は必要ないという人もいるかもしれませんけど、あれば表現の幅が広がりますし、スタジアムの規模や席種によっては寄りすぎてしまうことも考えられますから、自身の環境に合った機材チョイスが大切です。
70-300mmを埼スタで使ってみて、70mm(35ミリ換算105mm)では自分のイメージよりも近すぎると感じる場面が多かったです。そこで試合後についてはD810のFXモードを意識して使ってみようと思いました。
そういうことで、次回は試合後の画像をFXモードで撮った画像も加えてご紹介します。宜しければまたお越しください。
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