今年何度めかの太東海岸で、強く打ち付ける波を中心に防波堤で撮影【後編】

ソニーストア
 
以前に私も撮ったことのある木更津のお菓子問屋さんみたいなお店があるのですが、レトロな建物とその店内はそういった趣向の人にとっては堪らない雰囲気を醸し出しています。
 
つい最近の早朝に、店の前をクルマで通り過ぎたのですが、店内で作業するおばちゃんを、キャノンの一眼レフを持った若者が結構長めのレンズで撮影していました。
 
当然許可は取っているのでしょうけれど、おばちゃんが作業しづらそうにしているように見えて気の毒でした。結構暗い店内でしたので、もし望遠レンズを使っていたのなら多分光が足りなかったのではないでしょうか。
 
暗いレンズを室内で使った場合には、ISO感度を上げて撮らないとシャッタースピードが稼げずに手ブレを起こしやすくなりますので要注意です。しかし感度を上げすぎるとノイズが乗りますので、そちらにも注意が必要になります。
 
先日ニコンでショップスタッフと話した際に、ISO感度の上限が高い機種のほうが常用感度でのノイズが少ないと言っていました。それが本当だとすると、例えばISO1600とかで撮る場合、上限6400の機種よりも上限25600の機種のほうがノイズが少ないということになりますね。
 
そこに関して私は、あまりスペックを信じないので何とも言えませんが、実際に使った人や使っている人なら判るかもしれません。
 
極端な話、撮影環境や状況によってはISO400でもノイズが気になることがありますし、ISO6400でもノイズが気にならない画もあります。さらにカメラ側の性能でも変わるのは当然ですから、ここについてはどうも簡単に結論が出しにくい話でもあります。
 
D5に至ってはISO感度が102400ですから、当然ノイズは乗るんでしょうけれど表現の可能性は広がります。ノイジーだと感じる感覚も人それぞれだとも思いますから言い切れないところがありますね。
 
ライティングを含めて写真撮影において光のコントロールはキモですから、より良いセッティングを心掛けたいところです。
 
 
さて、前回記事の続きで、太東海岸の防波堤で撮影した後編です。
 
前回は海岸にいるサーファーや波などを撮りましたが、今回は防波堤そのものを撮ったり、印象深い青空と青い海を撮ったりしました。中でも航路標識(灯台)を様々な距離で撮って80年代風のLPジャケット的な画を目指したりもしています。
 
今回はどちらかというとあまり動きのない印象の画が多いですが、そこはちょっぴり狙っています。より印象的な静止画の世界観を目指したつもりです。
 
後で見直してみると、まったくもって強く打ち付ける波を中心にしていませんので、タイトルに偽りありということになってしまいました。もしタイトルに釣られて見に来てしまった人がいたとしたらお詫びします。(“ごめんなさい”)
 
撮影は愛機ニコンD810、レンズは標準ズームレンズ(AF-S NIKKOR 24-120mm f/4G ED VR)を使っています。撮影時WBはオートですがRAW現像の際に補正していて、RAW現像はLightRoomCC、補正はPhotoshopCCを使用しています。
 
 
太東海岸防波堤19
D810, 24-120mm(85mm), f/4, 1/1000, ISO64, 撮影モード絞り優先オート, WBマニュアル
 
漁港の内海、静かな波であることは違いないのですが、若干風の影響を受けて水面に変化が見られるところを撮りました。彩度の低い画ですが周辺減光と相まって独特の画になったと思います。実はこれ、レンズ補正を掛けたら四隅が不自然に白っぽくなってしまったのでレンズ補正を止めたのでした。
 
 
太東海岸防波堤20
D810, 24-120mm(38mm), f/4, 1/1600, ISO64, 撮影モード絞り優先オート, WBマニュアル
 
上の画と、同じ時間帯の画とは思えない雰囲気です。右下に見える航路標識が気になってしまい、この時はコイツにこだわってしまいました。
 
 
太東海岸防波堤21
D810, 24-120mm(120mm), f/10, 1/200, ISO64, 撮影モード絞り優先オート, WBマニュアル
 
航路標識の方向に向かって歩いていたら、防波堤に挟まれている小さな湾があって、そこの砂浜に打ち付ける波を中望遠で撮りました。
 
 
太東海岸防波堤22
D810, 24-120mm(82mm), f/10, 1/160, ISO64, 撮影モード絞り優先オート, WBマニュアル
 
色濃く撮ろうと思って、絞った上にISO感度も64で撮っていますが、なんとも締まりが無い感じの画になっちゃいました。航路標識の大きさを変えることで構図バランスを試しています。
 
 
太東海岸防波堤23
D810, 24-120mm(62mm), f/10, 1/200, ISO64, 撮影モード絞り優先オート, WBマニュアル
 
横構図にして、航路標識が若干小さく見えるバランスにしました。ちょっと遠いと感じます。
 
 
太東海岸防波堤24
D810, 24-120mm(24mm), f/10, 1/200, ISO64, 撮影モード絞り優先オート, WBマニュアル
 
上で小さく見えると言いながらさらに引きますw ここまで来ると航路標識が主役とはいえない気もしますが、これはこれ、別の意味で面白い画になったと思います。

 
太東海岸防波堤25
D810, 24-120mm(120mm), f/10, 1/160, ISO64, 撮影モード絞り優先オート, WBマニュアル
 
120mmで撮りました。コピースペースも作れているので、このくらいのバランス感覚がLPジャケットには良い気がします。
 
 
太東海岸防波堤26
D810, 24-120mm(120mm), f/10, 1/160, ISO64, 撮影モード絞り優先オート, WBマニュアル
 
縦構図です。LPジャケットの場合スクエアですから縦も横もないんですが、3:2画像なので、、、しかし左右の余白にベタ色入れて英字でタイトルをドーンと入れるとかはありだと思います。
 
 
太東海岸防波堤27
D810, 24-120mm(58mm), f/10, 1/200, ISO64, 撮影モード絞り優先オート, WBマニュアル
 
被写体を右に寄せて空の面積を多めにしています。若干眠い画になってしまいました。
 
 
太東海岸防波堤28
D810, 24-120mm(120mm), f/10, 1/200, ISO64, 撮影モード絞り優先オート, WBマニュアル
 
激しく波が打ち付けるすぐ近くで釣りをしている人がいました。危なくないんでしょうか、そして釣れるんでしょうか。
 
 
太東海岸防波堤29
D810, 24-120mm(120mm), f/10, 1/160, ISO64, 撮影モード絞り優先オート, WBマニュアル
 
パワーショベルとダンプカーの色がポップに見えたので、あえて平面的な角度で撮ってみました。あまり立体感がないと感じてくれたら狙い通りです。
 
 
太東海岸防波堤30
D810, 24-120mm(120mm), f/10, 1/200, ISO80, 撮影モード絞り優先オート, WBマニュアル
 
気分転換ができたので改めて航路標識です。少し大きく見えるくらいに近づきました。これはこれでありだと思いますね。しかしあまり航路標識が大きく写ってしまうと、航路標識に意味を持たせないといけなくなっちゃいます。
 
 
太東海岸防波堤31
D810, 24-120mm(120mm), f/10, 1/200, ISO80, 撮影モード絞り優先オート, WBマニュアル
 
縦構図にして空の割り合いを大幅に増やしました。これで空が主役と言っても大丈夫な構図になりましたが、その割には色味が弱いですね。これは逆にアスファルトの割り合いを増やす手もありますが、グレー成分が増えると爽やかさが減少しますので、空を増やしたほうが狙いには近くなります。
 
 
太東海岸防波堤32
D810, 24-120mm(70mm), f/4, 1/1250, ISO64, 撮影モード絞り優先オート, WBマニュアル
 
近所のコンビニに食べ物を買いに行こうと歩き始めました。途中大漁旗がはためいているのが見えて足を止めて撮りました。しかしドンヨリとした画になりました。
 
 
太東海岸防波堤33
D810, 24-120mm(78mm), f/4, 1/1250, ISO64, 撮影モード絞り優先オート, WBマニュアル
 
こういった引きの画を開放で撮るとフォーカスがどこに合っているのか判りづらくなる上、どこにも合っていないようにも見えます。マニュアルフォーカスなら自分で合わせているので、そう感じることは少ないんですけどね。
 
 
太東海岸防波堤34
D810, 24-120mm(46mm), f/4, 1/640, ISO64, 撮影モード絞り優先オート, WBマニュアル
 
 
太東海岸防波堤35
D810, 24-120mm(31mm), f/8, 1/200, ISO64, 撮影モード絞り優先オート, WBマニュアル
 
 
太東海岸防波堤36
D810, 24-120mm(44mm), f/8, 1/320, ISO64, 撮影モード絞り優先オート, WBマニュアル
 
コンビニに向かう道中目に付いたお店の風景を撮りました。歩きながらの撮影は楽しいです。
 
今回は以上です。
 
 
同じような画ばかりになってしまうのが難点ですが、狙いを持っての撮影はやりがいがあります。実際には使われない画だったとしても、自分なりに考えて撮った画には魂が入ります。
 
同じような場所で撮っても、狙いを変えることで新鮮な気持ちになったりもします。しかしこれは結構難しいと感じていて、一言で狙いと言っても簡単ではありませんからね。
 
ただ狙いだったりイメージだったりを持って撮影することで「いつも同じような」という、マンネリだったりワンパターンからは脱せる気がするので、意識することは大切だと思います。
 
 
次回は、ちょっぴり残念なお知らせをしなければならなくなりました。そして。。。(以下次回へ…)
 
 
アウトドア&フィッシング ナチュラム
 
 
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