空気が写る?!カール・ツァイスPlanar T* 1.4/50 ZF.2で、私の中の何かが変わったかも知れない話


 
免許証の更新で幕張に行った時にチョロっと撮影”の途中ですが、買い物ネタを挿ませていただこうと思います。
 
はじめに、本記事にはレンズについてのレビューを含んでいます。私が使う画像に対しての形容が、カメラ業界で使われている形容とは違うことがありますので予めご了承ください。
 
自称デジイチ初級者の私にはその筋の人と同様の表現は出来ませんが、一応画像を操る側のプロとして、それなりに気遣った表現は心掛けるつもりです。しかしそれでも誤解を与えてしまうこともあるかもしれません。
 
その辺りは下手くそながら、これからこのレンズを使って撮っていく画像をこのサイトでお見せしながら証明していきたいと考えています。百聞は一見に如かず、ということです。
 
 
今回購入したのはレンズ業界で超有名な“ブランド”「Carl Zeiss(カール・ツァイス)」の「Planar(プラナー)T* 1.4/50 ZF.2」です。
 
購入のキッカケや動機については、多少曖昧ですが前回記事に記述していますので、宜しければそちらの記事もお読み頂ければと思います。
 
記事タイトルが大袈裟になってしまったようにも思われるかもしれませんが、本心です。と言いますか、自分としてはかなり抑えた表現をしているつもりです。
 
私の知り合いにはカール・ツァイス沼の住人らしき人がいまして、その人はフィルムカメラの銘機コンタックスと、標準から超広角までの細かい画角で何本ものカール・ツァイスの単焦点レンズを所有しているという、ちょっとマイノリティな人です。
 
私がデジイチを始めようと思った時に最初にアドバイスをしてくれたこの人からは、常日頃からカール・ツァイスの話は聞いていました。
 
その後、知り合いが買ったソニーのRX100の画像を見たり、アニメ「たまゆら」から興味を持ってネット検索した、ローライ35Sで撮った写真を見たりしていたので、その実力は少しずつ知ることになります。
 
その流れでずっと興味はありましたし紆余曲折もあったのですが、やっと自分のカメラにツァイスレンズを装着して撮影することが出来るようになりました。
 
ということで、愛機ニコンD7100に「Carl Zeiss Planar T* 1.4/50 ZF.2」を装着して撮影したファーストインプレッションをここでご紹介したいと思います。
 
 
今回買ったのはこれ。

by カエレバ

 
プラナー01
レンズの断面図がプリントされていたりクオリティシールが貼られていたりと、随所にカール・ツァイスらしさが出ている外装箱ですが、ぶっちゃけ今風だと感じた第一印象でした。
 
 
プラナー18
本体にも刻印されているシリアルナンバーが印刷されているテスト報告書と日本語版取扱説明書です。厳しいチェックをクリアしないと出荷されないという、品質に対して徹底した取り組みをしているメーカーです。
 
 
プラナー19
取説の“レンズの主な特徴”のはじめに「最高の画質」と書かれていたのを見て大爆笑しました。取扱説明とはまったく関係ない、いきなりの曖昧表現に和みました。
 
 
プラナー02
開封です。沼の住人によると、カール・ツァイスの写真を撮るために、また新しくカール・ツァイスを買うという人も珍しくないようです。
 
 
プラナー03
クラシックなフォント(書体)が良いです。使用されているフォントにも色々と逸話があったりするのがこういったブランドの特徴でもあります。
 
 
プラナー17
愛機への装着写真をiPhoneで撮影しましたw MOTO君への自慢LINE用です。
 
 
ここからは家の近所を10分ほど歩いて試しに撮った写真と、夜に木更津港付近の結婚式場の前で撮った写真ですが、逆光時や半逆光でレンズ性能が判るという話を聞いていたので、そういった画を意識して撮ったりもしています。
 
そして現代ではデメリットと捉える向きもあるマニュアル・フォーカスレンズでの撮影なので、慣れない使い始めということもあって、いつにも増して低レベルな撮影になっています。
 
そういった様々な事情から、今回ご紹介する画像につきましては写真的な良し悪しは一切考えずに撮っていますが、それでもこのレンズの素晴らしさは伝わると勝手に思っています。
 
 
プラナー04
Planar-50mm, f/1.4, 1/3200, ISO100, 撮影モード絞りオート, WBマニュアル
 
ちょっとだけ光が当たった狭い路地に咲いていた花を撮りました。カール・ツァイスの中でも甘い画像だといわれるプラナーですが、これは単にピントがあっていないだけですw 右下の花にフォーカスしているつもりですがピントは後ろでした。最近ニッコールの35mm単焦点でもマニュアル・フォーカスの練習をしていましたが、狙いよりも後ろに合ってしまうのが私の癖のようです。
 
 
プラナー05
Planar-50mm, f/1.4, 1/6400, ISO100, 撮影モード絞りオート, WBマニュアル(トリミング)
 
これは上の写真よりも明るい場所での撮影で真ん中の花にピントが合っています。背景は普通の家ですが、そうは見えないボケっぷりです。この写真のシャッタースピードを見たりすると、私がフルサイズ機をまだ買っていない理由のひとつが解ったりします。
 
 
プラナー06
Planar-50mm, f/1.4, 1/800, ISO100, 撮影モード絞りオート, WBマニュアル
 
ただのアスファルトがこんなにカッコ良く撮れるなんて!ってw これは勝手に自画自賛している自己満足感満載の写真です。この自然なボケ具合とアスファルトの表情が見えるかのようなトーンが素敵です。ヨダレが出そうですw
 
 
画角と絞りが違いますが近所にある焼き鳥屋さんを、愛用のAF-S DX NIKKOR 35mm f/1.8Gとくらべて撮りました。はじめの2枚がそれぞれ補正なしで、最後の一枚が補正をした画像です。
プラナー09
AF-S DX NIKKOR 35mm, f/1.8, 1/2000, ISO100, 撮影モード絞りオート, WBオート, MF,(補正なし)
 
使い慣れた画角と色味です。開放でも決して強過ぎないと感じるボケが良いですが、いつも言っているように日影のディテールは暗いです。 
 
 
プラナー08
Planar-50mm, f/1.4, 1/400, ISO100, 撮影モード絞りオート, WBオート(補正なし)
 
絞り値が同一ではありませんが、それぞれのレンズで開放です。シャッタースピードが遅すぎて明るさが一気に増したのが判りますが、画角の関係から光の量が変わったのも大きな要因だと思います。ぶっちゃけ失敗写真ですが、35mmと一緒に撮った画がこれしかないので。。。
 
 
プラナー07
Planar-50mm, f/1.4, 1/400, ISO100, 撮影モード絞りオート, WBマニュアル(トリミング、補正あり)
 
現像時にトーンを補正して右と上を少しトリミングしました。かなり補正しているように見えるかも知れませんが、元のコントラストが素直なので、ちょっと引き締めただけでくっきりとしてきます。ミスった写真を元にしているので何とも言えませんが、コントラストの素直さが言いたかった画像です。
 
 
プラナー10
Planar-50mm, f/2.0, 1/640, ISO100, 撮影モード絞りオート, WBマニュアル
 
上の明るいところにハロが出ていますし提灯がコテコテな感じですが、ガス灯っぽい照明器具が良い感じに撮れました。下手くそですがなんとも言えない透明感です。湿度とか空気とかを感じる画が早速撮れました。
 
 
プラナー11
Planar-50mm, f/2.0, 1/5000, ISO100, 撮影モード絞りオート, WBマニュアル
 
近所の小学校では少年野球が盛んですが、グランドの隅にバッティング練習でよく使われる印象があるタイヤが目に入りました。35mm換算で75mmでも遠い感じで、ピントも合っていないように見えます。
 
 
プラナー13
Planar-50mm, f/8.0, 1/320, ISO100, 撮影モード絞りオート, WBマニュアル
 
f/8まで絞ると手前のネットが見えてきます。マニュアル・フォーカス初心者としては、ネット越しのタイヤにピントを合わせるのが難しかったです。このレンズは絞りを変更すると画も大きく変わってくる感覚がまた良いです。
 
 
プラナー12
Planar-50mm, f/16, 1/80, ISO100, 撮影モード絞りオート, WBマニュアル
 
リミットのf/16まで絞ってみました。画の表情が変わる感じが楽しかったです。これまで3枚の画像のピントは固定ですが、あえて揃える意識をしなかったので草をはじめとした色味が違っています。
 
 
プラナー14
Planar-50mm, f/4.0, 1/25, ISO1600, 撮影モード絞りオート, WBマニュアル
 
夜、結婚式場脇の歩道から照明と建物を撮りました。ちょっとISOが高めですが照明器具の飾りのディテールを意識しました。手持ちにしては上出来だと誰も言ってくれないので自分で言っときますw
 
 
プラナー15
Planar-50mm, f/4.0, 1/25, ISO1600, 撮影モード絞りオート, WBマニュアル
 
灯りのないところから灯りの方向に向けて撮ってみます。石製ベンチの背もたれのプレートにピントを合わせているつもりですが、暗くてよく見えませんでした。撮影している背中の方からはほとんど明かりがなかったのですが結構綺麗に写っています。これならISOをここまで上げなくても良さ気です。
 
 
プラナー16
上の画像のベンチの背もたれをトリミングしました。
 
ノイズも乗っていますが、かなりリアルにディテールが写っています。
 
初日のレビュー画像は以上です。
 
 
慣れないマニュアル・フォーカスレンズということでピントが甘い画像ばかりでしたが、適度な手応えと滑らかに動くフォーカスリングの使い心地は前評判通りで、オート・フォーカスレンズのマニュアル操作とは比べ物にならない素晴らしい感触でした。
 
オート・フォーカスに慣れている人にはマニュアルというところが一番のハードルだと感じられる部分かも知れませんが、機械がピピピピ合わせるフォーカスだけでは思った画像にならないことも多いので、スピードを求めるケース以外では逆に狙いやすいのではないかと個人的には感じます。
 
そしてファインダーで見る画像の美しさもこれまでにはない感覚で、ピントを合わせているだけで気持ちよくなってきてシャッターを押すのを忘れるほどですw 改めて光学ファインダーであることに幸せを感じた瞬間でした。
 
そして派手ではないけど、ある意味素直なニコンの色味にも合っていると感じましたし、自分のカメラでこんなに美しい画像が吐き出せるんだぁ!っていう感動もありました。
 
しかし、だからこそフルサイズ機にしたい気持ちも一層強くなってきていますが、そこに使えるお金もないのでしばらくはこの環境で修行します。
 
デジタルカメラに関しては、センサーサイズや解像度などを考えても本体の持つ性能が重要だとは思いますが、「カメラはレンズ次第」という諸先輩方の言うことが実感できるレンズだと思います。今度はD3100でも撮ってみようと思います。
 
画質としては、決して派手さはないですしパッキパキにシャープな印象などとは違いますが、コントラストが高くエッジは立たないけれど階調の繋ぎが素晴らしく良いレンズというのが最初の印象です。
 
アプリで画像補正をする際にも、コントラストが素直なので引き締まった画のまま補正が出来るのが強みだと感じました。
 
あと使用感が素晴らしいのも趣味の世界においては大事なところで、金属製の筐体と適度に重いフォーカスリングの手触りは、好きになったらハマってしまうのは避けられないところです。
 
これまでこのサイトで私が言ってきた「空気感」が撮れる予感がするこのレンズ、数あるメーカーから販売されている50mmの単焦点の中ではちょっとお高い値段だと感じる人もいるかも知れませんが、はっきり言って安いと思います!安いと思います!(大事なことなので二回言いました)
 
今はまだ買ったばかりなのでフォーカスの練習が急務ですが、なんか画角などどうでもよいという気分になりました。これで撮れる画像だけ撮っていれば良いじゃん!と今はそう思っていますが、それは決して本心ではないので、この病気のような症状が静まったら以前の私に戻ると思いますw
 
これからはこのレンズを使い倒して練習していくのですが、少し前に危機感を持っていたこのサイトのネタも今はたくさん溜まっていますので、このレンズで撮った画像をご紹介するのはかなり先の話になりそうです。
 
実はカール・ツァイスを買う前から、ツァイス購入を想定した小物を導入したりもしていますので、これからまた順を追ってご紹介していきます。
 
 
ということで、次回は幕張撮影の記事に戻る予定です。宜しければまたお越しください。
 
 

by カエレバ

 
 
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