GWに翻弄されるクリエイター、今年は特にひどい & 緑のポストと芝東照宮を目指して歩きながら撮影(1)

GW特集2019:PREMOA(プレモア)
 
新元号「令和」が発表され、全国的にお祝いムードが高まっている昨今です。
 
私は新元号についての仕事は受けてないんですけど、今年のGW(ゴールデンウィーク)は多くの人が10連休という、フリーランスに言わせてもらえば「そんなに休んでよくやっていけるね…」と言いたくなるような、正気の沙汰とは思えないカレンダーイベントが待っています。
 
これだけ休んでもやっていける人は、休みに向けて楽しいイベントを考えていたり、逆に何も考えずにボーッとすることを選んでいる。という人もいるかも知れません。個人的には全然羨ましくないんですけど、困ったことがあって苦労していました。
 
実はこのサイトの更新が遅れたのもそのせいなんです。
 
今受注している仕事の一つに、GW明けのイベントに出店する飲食店の告知・集客用ポスターのデザインがあって、小ロット印刷で製作するんですけど、印刷会社が10連休するために、イベントの3週間前にはデータを決定、入稿しなければならなくなりました。
 
小ロットプリントの場合、大判プリンターでサクッと流せばすぐに出来上がりそうなものなんですけど、今回はデジタルながらオフセットな上に10連休のせいで注文が混み合っていて順番待ちがとんでもないことに。。。
 
そんな状況の中クライアントは平常運転で、私が作業できる締切の前々日に連絡がまったく取れなくて、締切前日の午前中にやっと校了をいただくも、その時点で私は別件で出掛けていて作業が出来ないという始末。
 
とりあえず出先からスマホで印刷会社へ先にお金を振り込んで既成事実を作っておいてから、夜に戻って作業して深夜にデータ入稿。締め切り当日(今日)の朝に印刷会社に連絡してGW前納品の確約を取り付けるという仕事をしていました。そしてやっとこのサイトに取り掛かることができました。
 
そのポスター制作の際、久しぶりに自分で撮影して、その写真を使ってデザインしました。その撮影は食べ物を物撮りで撮ったんですけど、お客さんのところに出向いての撮影は、スピード感が必要なのでそれなりにプレッシャーが掛かります。
 
そして何本かレンズを持って行きましたけど、物撮りの定番と言われるマクロレンズでは被写界深度が浅すぎて今回の商品撮影には向きませんでした。結果、今回は標準ズーム(AF-S NIKKOR 24-120mm f/4G ED VR)で、f/16くらいまで絞って撮った写真を使いました。
 
今回はアシスタントもいなかったので、レフ板が思ったように使えませんでした。そして下手な私が下手にストロボを使うと商品が不自然に光ることがあるので、窓からの自然光を利用して撮りました。
 
狙いは真上から撮る画なんですけど、お店のテーブルが高く、三脚を立ててカメラを真下に向けると、ディスプレイもファインダーも見えません。脚立は持っていかなかったので、画角を標準〜準広角あたりで商品が撮れるようにカメラの高さを下げて撮りました。
 
D810はチルトがないので、最近の機種に比べると高い位置で下を向けたカメラの背面ディスプレイはよく見えません。そういった状況でしたので、三脚使用時にはオートフォーカスに頼って撮って、最後は保険代わりに手持ちでファインダーを覗いて撮りました。
 
こういうときにチルト式とかバリアングル液晶とかがあると便利かもしれませんけど、それでも私は固定ディスプレイで良いです。次にこういう撮影の機会があったら脚立を持っていこうと思います。
 
カメラ位置、レンズチョイス、ライティング。物撮りも奥が深いと感じました。これまでの経験からカメラのセッティングにはあまり困りませんでしたけど、ライティングについては特に勉強が必要だと改めて感じた撮影になりました。
 
今回撮影した写真はここではご紹介できませんけど、船橋あたりの公営ギャンブル場で見られるかも知れません。
 
 
さて、犬吠埼灯台で撮った白いポストに味をしめたわけではありませんけど、Twitterで見かけたツイートに今度は「緑のポスト」というキーワードがあったので、ちょっと見に行くことにしました。
 
例によってアクアラインバスで東京駅まで行って、緑のポストを目指して歩いて、ついでにそのまま芝の増上寺方面に向かって歩きながら撮りました。見慣れた東京駅から銀座付近なんですけど、いつもとちょっとルートを変えることで違った良い風景が撮れることがある、これは東京の良いところだと思います。
 
そして今回の撮影でもちょっとした“気付き”があった撮影になりました。
 
 
撮影は愛機ニコンD810、レンズは単焦点レンズ(Carl Zeiss Milvus T* 35mm F2 ZF.2)と、標準ズームレンズ(AF-S NIKKOR 24-120mm f/4G ED VR)を使っています。撮影時WBはオートですがRAW現像の際に補正していて、RAW現像はCameraRaw、補正はPhotoshopCCを使用しています。
 
 
東京駅〜浜松町駅01
D810, 24-120mm(24mm), f/5.6, 1/1250, ISO100, 撮影モード絞り優先オート
 
この日は大好きな交差点から撮影をはじめました。逆光で周辺に光量落ちが見られるので、もっと絞るべきでした。
 
 
東京駅〜浜松町駅02
D810, 24-120mm(38mm), f/13, 1/125, ISO100, 撮影モード絞り優先オート
 
ということで、いきなり大量に絞っていますw 天気が良いのは良いんですけど、日向と日陰の明るさの差が極端になるので撮りづらい感覚にもなります。
 
 
東京駅〜浜松町駅03
D810, 35mm, f/2, 1/4000, ISO100, 撮影モード絞り優先オート
 
いつもはクルマから見る案内標識が、目線の高さにあったのでMilvusにレンズ交換。開放でフェンスを消して撮ろうと思いましたけど、望遠のように都合良くは消えてくれませんでした。
 
 
東京駅〜浜松町駅04
D810, 35mm, f/6.3, 1/500, ISO100, 撮影モード絞り優先オート
 
レンズ交換の流れで、そのままMilvusで撮ります。
 
 
東京駅〜浜松町駅05
D810, 35mm, f/6.3, 1/40, ISO125, 撮影モード絞り優先オート
 
意味もなく大阪百貨店の看板に釣られて撮りました。少し光が足りなかったようです。
 
 
東京駅〜浜松町駅06
D810, 35mm, f/6.3, 1/250, ISO100, 撮影モード絞り優先オート
 
無理な角度でしたけど新幹線が見えたので撮ってみます。
 
 
東京駅〜浜松町駅07
D810, 35mm, f/6.3, 1/40, ISO500, 撮影モード絞り優先オート
 
有楽町駅出入り口付近のスタバです。これ、カメラの設定による露出がちょっとおかしいと感じました。カメラ任せにすると思った以上に明るく撮ろうとするのは仕様です。
 
 
東京駅〜浜松町駅08
D810, 35mm, f/6.3, 1/1000, ISO100, 撮影モード絞り優先オート
 
空に向けるとシャッタースピードを速めに撮りますね。手前の影はかなり暗めです。
 
 
東京駅〜浜松町駅09
D810, 35mm, f/6.3, 1/40, ISO450, 撮影モード絞り優先オート
 
ガード下のパチ屋の前の通りを撮りました。ここが暗いのは仕方がないですけど、それでも明るめな場所で撮ったつもりです。
 
 
東京駅〜浜松町駅10
D810, 35mm, f/6.3, 1/40, ISO2000, 撮影モード絞り優先オート
 
これもガード下ですけど、ISO感が2000まで上がりました。私がdistagonらしいと感じるちょっと派手目の発色です。
 
 
東京駅〜浜松町駅11
D810, 35mm, f/2, 1/40, ISO360, 撮影モード絞り優先オート
 
太陽光に照らされている部分と影の部分のコントラストが萌える鉄骨の取り回しです。開放でもISO感が若干上がりました。
 
 
東京駅〜浜松町駅12
D810, 35mm, f/8, 1/640, ISO100, 撮影モード絞り優先オート
 
明るいところに出て数寄屋橋の交差点の方を撮ります。f/8まで絞って撮りましたけど、影が強かったのでシャドーを持ち上げたらメリハリがない画になっちゃいました。
 
 
東京駅〜浜松町駅13
D810, 35mm, f/8, 1/400, ISO100, 撮影モード絞り優先オート
 
順光側を撮るととても鮮やかです。これもただ新幹線が見えたので撮りました。
 
 
東京駅〜浜松町駅14
D810, 35mm, f/8, 1/160, ISO100, 撮影モード絞り優先オート
 
工事中の道路に規則正しく立てられているコーンが美しい奥行きを感じさせてくれました。
 
 
東京駅〜浜松町駅15
D810, 35mm, f/6.3, 1/320, ISO100, 撮影モード絞り優先オート
 
クルマの下半分が隠れていてLUMINEのカーブが印象的でした。しかしあまり効果的ではなかったと思います。
 
 
東京駅〜浜松町駅16
D810, 35mm, f/2.8, 1/2500, ISO100, 撮影モード絞り優先オート
 
これまた大好きな案内標識です。日陰で暗かったんですけど、そこは逆に枝をシルエット調にして青空をドラマチックに強調する狙いです。
 
 
東京駅〜浜松町駅17
D810, 35mm, f/5.6, 1/500, ISO100, 撮影モード絞り優先オート
 
「撮る人を撮る人」的なアレです。外国人はフォトジェニックですし、見ようによっては日本じゃないみたいにも見えます。コンパクトなボディでしたけどフィルムカメラかな?
 
 
東京駅〜浜松町駅18
D810, 35mm, f/5.6, 1/60, ISO100, 撮影モード絞り優先オート
 
石貼りのビルにいろいろ映って怪しい雰囲気を醸し出していました。
 
 
東京駅〜浜松町駅19
D810, 35mm, f/5.6, 1/125, ISO100, 撮影モード絞り優先オート
 
銀座ソニーパークのエントランスです。アートな雰囲気のオブジェが良いです。もうちょっと寄った方が良い画になった気がします。
 
 
東京駅〜浜松町駅20
D810, 35mm, f/5.6, 1/60, ISO100, 撮影モード絞り優先オート
 
ソニーパークのお洒落な甘味処です。
 
 
東京駅〜浜松町駅21
D810, 35mm, f/5.6, 1/800, ISO100, 撮影モード絞り優先オート
 
数寄屋橋交差点です。やっぱり見どころは交番の屋根のてっぺんにあるマチ針ですかね。
 
 
東京駅〜浜松町駅22
D810, 35mm, f/5.6, 1/800, ISO100, 撮影モード絞り優先オート
 
これも光と影の極端な画です。ガラスを多用したビルの反射も面白いです。
 
 
東京駅〜浜松町駅23
D810, 35mm, f/5.6, 1/640, ISO100, 撮影モード絞り優先オート
 
これは交差点を撮りながらも空を狙っています。しかし横断歩道の白線が良い感じだと思います。もっと絞るべきでした。
 
 
東京駅〜浜松町駅24
D810, 35mm, f/5.6, 1/800, ISO100, 撮影モード絞り優先オート
 
縦構図でビルと交差点を撮ります。
 
 
東京駅〜浜松町駅25
D810, 35mm, f/5.6, 1/50, ISO100, 撮影モード絞り優先オート
 
壁の後ろに隠れたトレーラーハウスはTokyoFMのサテライトスタジオになっています。木の肌とコンクリの打ちっぱなし、そしてメタリックな感じが面白いミスマッチでした。
 
今回は以上です。
 
 
銀座の街はいつも刺激的で楽しい風景を見せてくれます。最初は24-120mmで撮り始めましたけど、すぐに単焦点35mmに交換して、そのまま35mmで撮っていました。やはりマニュアルフォーカスレンズは、街撮りに最適だと感じます。
 
それは狙ったフォーカスポイントに、フォーカスを追い込んでいく感覚が撮影に集中できることもあるんですけど、オートフォーカスだと狙っていないポイントを勝手に合わせたりするので、そのストレスとスピード感を考えるとマニュアルフォーカスの方が気持ちよく撮影ができます。
 
その割にはdistagonの特長がまだイマイチ掴みきれていない感が拭えない私ですけど、コンパクトで持ちやすく、使いやすいMilvus35mm F2は、とても気に入っています。
 
これまで愛用していたPlanar50mmとは、画角も違いますけど描画も色乗りも全く違うと感じるので、どちらかではなく、両方持って出かけたいという気持ちになります。次の街撮りでは両方持って出かけようと思います。
 
Twitterで見かけたハイアマチュアの人は、ズームレンズ数本で撮る撮影と単焦点数本で撮る撮影を、日によって分けているとつぶやいていましたけど、そういうのも面白いと感じました。
 
私はカール・ツァイスの単焦点レンズを使っていますけど、ニッコールにもマニュアルフォーカスレンズはあります。また、オートフォーカスレンズでも単焦点はズームレンズよりもマニュアルフォーカスはやりやすいです。
 
フォーカスリングを回した感覚や質感はカール・ツァイスには到底敵いませんけど、ニッコールで多くラインナップされている比較的安価なf/1.8の単焦点レンズを、画角別に数本持って街撮りに出かけるのも楽しいかも知れないと思いました。
 
 
次回は、緑のポストと芝東照宮を目指して歩きながら撮影の2回目で、最初の目的「緑のポスト」を撮りました。あとはいつも通りの街撮りをしました。
 
宜しければまたお越しください。
 
 


ニコン AF-S NIKKOR 35mm f/1.8G ED|カメラのキタムラネットショップ


 
 
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