個性の違う4種類のレンズで花を撮った(マクロ、望遠ズーム編)

by カエレバ

 
春は街も女性のファッションも色とりどりになって華やかな雰囲気になります。そんな最近、家の近所に咲いていた花が目につきました。
 
その花を見ていたら借りっぱなしのマクロレンズを久しぶりに、そしてフルサイズ機では初めて使ってみたくなりました。マクロレンズで数枚撮っていたら、今度は望遠ズームのマクロ効果を使ってみたくなってきました。さらについでに単焦点レンズと標準ズームレンズも合わせて使ってみようと思いつきました。
 
写真て何を撮っても難しいと感じますが、被写体やシチュエーションによって難しさを感じるポイントが多少違います。そして花もかなり難しいですね。引きの画像だと多少は気軽に撮れますが、寄りだと難しさが増す気がします。
 
突き詰めればどんな被写体やシチュエーションであっても構図、露出、ピントの撮影三大要素が重要なのは同じことなのですがね。これがなかなか上手くいかないのが悩みの種です。
 
花の場合、甘めに撮ったりシャープに撮ったり、柔らかく撮ったりクールに撮ったりなど、数えきれないほどのパターンがあるかと思いますが、レンズの持っている特徴とのマッチングを考えて撮るのも面白いと思います。
 
今回は、90mm単焦点マクロ、28-300mm望遠ズーム、50mm単焦点、24-120mm標準ズームの、それぞれ個性が違う4種類のレンズで撮り比べています。
 
三脚を立て環境を揃えての撮影ではなく、手持ちで思いつくままに撮っていますので、よくある比較しやすい画像を並べて見比べるというようなものではありません。
 
2回にわたってご紹介する第1回目の今回は、単焦点マクロレンズ(TAMRON SP Di AF 90mm f/2.8 MACRO)と、望遠ズームレンズ(TAMRON AF28-300mm f3.5-6.3 XR Di ASPHERICAL A061N)で撮影した画像をご紹介します。
 
撮影は愛機ニコンD810で、撮影時WBはオートですがRAW現像の際に補正していて、RAW現像はLightRoomCC、補正はPhotoshopCCを使用しています。
 
 
近所の花01
90mm, f/4, 1/800, ISO100, 撮影モード絞り優先オート, WBマニュアル
 
引きで撮ると住宅地の生活感が滲み出てしまいます。それはそれで悪くはないのですが、今回は花以外はなるべく写さない方向です。撮影環境は日影ですw この濃い色の花は露出とコントラストを気をつけないと不自然になってしまいます。
 
 
近所の花02
90mm, f/3.5, 1/1000, ISO100, 撮影モード絞り優先オート, WBマニュアル
 
好みとして白い花はソフトに撮りたい私ですが、ピントは合っていなければいけません。これはAFです。
 
 
近所の花03
90mm, f/3.8, 1/250, ISO100, 撮影モード絞り優先オート, WBマニュアル
 
薄いピント面と浅い被写界深度からこのレンズらしさを感じます。
 
 
近所の花04
90mm, f/6.3, 1/160, ISO100, 撮影モード絞り優先オート, WBマニュアル
 
絞ったらコテコテになっちゃいました。エッジが立っちゃって宜しくありません。
 
 
近所の花05
90mm, f/3.5, 1/2500, ISO100, 撮影モード絞り優先オート, WBマニュアル
 
強いボケ味です。そしてピントが来ている辺りは詳細までハッキリクッキリです。
 
 
近所の花06
90mm, f/7.1, 1/640, ISO100, 撮影モード絞り優先オート, WBマニュアル
 
白い花の場合は絞って撮ってもそれほどのコテコテ感はありません。花びらのシワの影がクッキリしています。
 
 
近所の花07
90mm, f/5.6, 1/800, ISO100, 撮影モード絞り優先オート, WBマニュアル
 
やはりオートフォーカスでは思ったところにピントが来ませんね。マクロはマニュアルで撮った方が良いという説は正しいと感じます。
 
 
近所の花08
28-300mm(300mm), f/6.3, 1/250, ISO100, 撮影モード絞り優先オート, WBマニュアル
 
望遠ズームに交換しました。背景のせいもありますが、全体的に暗いイメージになりました。長い望遠にしてボケ味を作っています。
 
 
近所の花09
28-300mm(300mm), f/6.3, 1/80, ISO100, 撮影モード絞り優先オート, WBマニュアル
 
単焦点マクロに比べるとピント面が少し厚くなりました。暗いレンズなので色は濃い目になります。明るく撮るのなら、ノイズが気にならない程度にならISO感度を上げる手も良さげです。
 
 
近所の花10
28-300mm(135mm), f/6.3, 1/80, ISO100, 撮影モード絞り優先オート, WBマニュアル
 
焦点距離を短くしたらボケ味が穏やかになりました。背景のディテールが目立ってきた分、主役が目立たなく曖昧になります。
 
 
近所の花11
28-300mm(100mm), f/6.3, 1/250, ISO100, 撮影モード絞り優先オート, WBマニュアル
 
ごちゃごちゃしているように見えます。明暗のコントラストも強い印象です。
 
 
近所の花12
28-300mm(300mm), f/6.3, 1/320, ISO100, 撮影モード絞り優先オート, WBマニュアル
 
300mmにして手前ボケを作ってみました。柔らかくなりましたが後ろがリアルです。
 
 
近所の花13
28-300mm(300mm), f/6.3, 1/320, ISO100, 撮影モード絞り優先オート, WBマニュアル
 
望遠による圧縮効果で良い感じのボケが見られますが、リアルで硬い印象もあります。
 
 
近所の花14
28-300mm(300mm), f/6.3, 1/400, ISO100, 撮影モード絞り優先オート, WBマニュアル
 
背景も白い花ですが、主役を目立たせるように努力しています
 
 
近所の花15
28-300mm(300mm), f/6.3, 1/400, ISO100, 撮影モード絞り優先オート, WBマニュアル
 
同じアングルで同じ被写体ですが、自分が少し離れただけで画像の雰囲気が一変します。
 
今回は以上です。
 
 
今回ご紹介した2本のレンズは、単焦点マクロとマクロ機能を搭載しているという望遠ズームでしたが、やはり花の撮影にマクロはマッチしていると感じました。
 
被写体が小さい花ということと、自分自身があまり好きではないために、思いっきり寄った画像はありませんでしたが、撮影距離を詰めて撮影するのもマクロレンズを使う醍醐味なんだと思います。
 
レンズの明るさによって画像の雰囲気が変わるところもあるので、より明るいレンズを使用したほうが良い気はしますが、背景の作り方というか背景を含めた画作りによってレンズの特徴だけではない画も残せると思います。
 
でもマクロレンズでしか表現できない画があるのも事実ですので、1本持っていると良いかも知れませんね。望遠ズームレンズのマクロ機能を使うのも一つの手かもしれませんが、望遠ズームの多くは暗いレンズが多いので、明るい単焦点のマクロレンズが欲しいところです。
 
 
次回は、明るい単焦点レンズとレンズキットでもある標準ズームレンズで撮影しています。宜しければまたお越しください。
 
 

by カエレバ

 
 
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