夏の夜景撮影漬け(2)〜幕張〜
夏の夜景撮影漬けと題しまして何故か集中したこの夏の夜の撮影を、順を追ってご紹介しているこの企画ですが、前回の「夏の夜景撮影漬け(1)〜木更津港〜」に続きまして今回は幕張編です。
その日は幕張で行われる“とある夏イベント”の前夜に、Tさんからの手配でちょっとした設営準備のお手伝いをしました。仕事を手速く終わらせたあと、1時間半ほどの空き時間でパパパッと撮影した写真をご紹介します。
この頃は手持ち撮影ということもあって本当に開放一辺倒で、さらにカメラ本体が積極的に光を取り込もうとする仕様に逆らわずに撮っていますので、相変わらずの「オーバー開放野郎」ですが、この日の撮影辺りから少しずつ抵抗し始める気配が心の中に生まれてきます。
幕張というところは、大きなビルが立ち並び「幕張新都心」とも呼ばれ、大きなスタジアムやイベント会場、またショッピングセンターなど、人を集める要素を多分に含んだ街ですが、マンションをはじめとした住宅街としても好評な街です。
例えば今回仕事で訪れた地域では大手コンビニも24時間営業ではなく、昔のコンビニよろしく11時頃には閉店します。そのため街の雰囲気がとても閑静で、新しく美しい街並みとともにとても魅力を感じる街です。
しかしこういった肉眼で見てもコントラストを強く感じる夜景では、機械の判断も暴走気味で結構面白かったです。結果的にはその時の私では扱いきれませんでした。
この日の撮影は(AF-S DX NIKKOR 35mm f/1.8G)1本ですべての写真を手持ちで撮影しています。ISOはオートですが測光モード(AWB)を主にマルチとスポットで試して撮り始めました。
Nikon 単焦点レンズ AF-S DX NIKKOR 35mm f/1.8G ニコンDXフォーマット専用 中古価格 |
35mm, f/1.8, 1/100, -1EV, ISO3200, AWBスポット
お洒落な街灯が目に入りまして、ここからこの日の撮影がスタートしました。相も変わらず光が反射して写り込んでしまっています。
35mm, f/1.8, 1/40, -1EV, ISO3200, AWBスポット
まったくないわけではありませんが深夜ですので人通りもクルマの交通量も少ないです。タイル状に貼られた路面と変わったデザインの照明がお洒落です。
35mm, f/1.8, 1/40, -1EV, ISO3200, AWBスポット
夜にはちょっと派手に見える郵便局をバックに先ほどの照明器具をメインに捉えてみました。
35mm, f/1.8, 1/6, ISO3200, AWBスポット
車道の真ん中に直に座って下から狙いましたが、クルマが来るのを気にしていたため、慌てて撮ったら真っ白な写真になってしまいました。
35mm, f/1.8, 1/30, -1EV, ISO1250, AWBスポット
歩道をパース的な遠近感で狙っていますが、足元を照らす照明と街灯が良い感じです。写真を確認してみるとISOが高すぎない方が、ノイズも少なくて自然です。
35mm, f/1.8, 1/30, ISO3200, AWBマルチパターン
これもパースペクティブなアングルですが、空に高感度ノイズが乗っかっちゃっています。
35mm, f/1.8, 1/30, ISO2200, AWBマルチパターン
道路の向こう、遠くに見える高層ビルを収めたアングルです。
35mm, f/1.8, 1/30, ISO500, AWB中央部重点
手前の丸い大きな照明が明るすぎるので、中央部の足元を照らすライトに測光してみました。明るさはともかく右上がりの画になってしまいました。
35mm, f/1.8, 1/30, ISO2200, AWBマルチパターン
場所を変えて大きな通りから幕張のビル街を撮りました。このアングルも結構何枚か撮りましたが、セッティングが同じでもカメラの解釈で明るさが変わりますね。
35mm, f/1.8, 1/25, ISO3200, AWBスポット
橋の欄干にあったオブジェを中心にいろんな光を撮ってみました。この辺りは感度を下げて撮りたかったと後で感じましたが、左と右下、そして右の奥と様々な光が見受けられます。
35mm, f/1.8, 1/8, ISO1250, AWBマルチパターン
これも車道の灯りに引っ張られるように明るすぎる画になっちゃってます。カメラが取り込む光の加減が操れれば初心者ではないとは思いますが、こいつを操ってやりたいと強く思います。
35mm, f/1.8, 1/30, ISO1000, AWBマルチパターン
35mm, f/1.8, 1/30, ISO3200, AWBスポット
最後に同じようなアングルの写真を違う測光モードで撮ってみました。ISOはオートで絞りも同じですから測光モードによってISOが自動で設定されて撮影された画ということと勝手に捉えました。厳密には下の強い光があるかないかでも大きく変わるのでしょうけれど、ちょっと変えるだけでガラッと結果が変わるということが分かりました。
人によっては下の写真のほうがゴージャスに見えて好きだという人もいるかも知れませんが、標識に反射している光を見ると明らかに明るすぎますね。おまけに開放で撮ってますから全体が滲んだような画になってしまっています。
最後に同行していたTさんがRX100で撮った写真も例によってご紹介したいと思います。
10.4mm, f/1.8, 1/100
22.5mm, f/3.5, 1/8
10.4mm, f/1.8, 1/30
RX100はとても忠実な色再現で美しいですが、持ち主のTさんによると赤みを増した色調整をした画像が特に美しいそうで、3枚目などはその辺りを使ってゴージャスな感じを遺憾なく発揮しています。実はこれ私の最後の写真と同じ建物です。
ただAFの問題か撮り手の問題かは分かりませんが、大きな画面で確認すると比較的フォーカスが甘い画像が多いです。これはコンデジということもあるかも知れませんが、デジイチを使う私の写真も含めて手持ち撮影の場合は、より明るめに撮ってしまった方がブレにくかったりピントは合いやすかったりするのだと思います。
そういった部分をメーカーが意図して設定しているかどうかは私には分かりませんが、例えば高感度にしてもノイズが出ないとか、本来の明るさで撮ってもオブジェクトの影の詳細がリアルに判る写真などの実現を目指して、デジタルカメラはこれからも進化していくのだろうと感じました。
短時間で駆け足のような撮影でしたが、幕張はとても美しい街でした。
次回はこの撮影の翌日の夜に、仕事で映画館に行った帰りにこれまた夜景をいろいろと撮りましたので、その時の写真をご紹介したいと思います。
宜しければまたお越しください。
ソニー Cyber-shot DSC-RX100
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